俳優の宮沢氷魚(25)、藤原季節(26)、子役の外村紗玖良(7)が8日、東京・港区のスペースFS汐留で行われた映画「his」(24日公開、今泉力哉監督)の完成披露舞台あいさつに登場した。

 同映画はセクシュアルマイノリティーをテーマにした人間ドラマ。宮沢がゲイを隠し、生活する「迅」役、藤原は娘がいながら妻と離婚危機にある「渚」役を演じた。

 宮沢は父が「THE BOOM」のボーカル・宮沢和史、母がタレント・光岡ディオンという芸能人一家に育った。新年の抱負を聞かれると「2020年はオリンピック競技を生で見たいですね」。一方、藤原は「抱負は『我慢を覚える』です。これまであまり我慢してこなかったので」と会場を困惑させ、娘役を演じた外村は「3学期のテストで100点を取ることです!」と場を和ませた。

 ゲイの迅役を演じたことに宮沢は「ずっとLGBTの映画に出たいと思っていたんですよね。幼稚園から高校まで男子校で、回りにそういう友達がいて。ただ、そういう友達が卒業して社会人になると、そんなに甘い社会でなくて差別、偏見があって。何らかの形で助けになればということがあったので。前向きに演じさせていただきました」と思いを語った。

 撮影中は宮沢と藤原たちが10日間、共同生活を送ったそうで、宮沢が「最初は嫌だったけど、助けられました。ありがとね」と話すと、藤原は「唐突!」と苦笑い。

 さらに宮沢には役者人生で“初めて”のことがあったといい「役者としてのファーストキスシーンが藤原季節君だった」と衝撃告白。ところが、藤原は過去にキスシーンを演じたことがあるそうで初めてではなく「ごめんね」と謝り、会場を笑わせた。