高須院長が怒ったイラン司令官殺害「騙し討ちは英雄に対する侮辱」

2020年01月06日 17時00分

高須院長

 イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官殺害でエスカレートした米イラン関係の緊迫は、双方の過激発言でさらに深刻化している。報復を示唆するイランに、トランプ米大統領は5日、ツイッターに「イランが米国民や施設を攻撃した場合、米国は即座に反撃する。恐らく不釣り合いなやり方になる」と投稿。ネット上では「第三次世界大戦」さえ語られる中、太平洋戦争で日本海軍を指揮した山本五十六・連合艦隊司令長官の名も飛び出していた――。

 米軍によるソレイマニ司令官殺害に対する報復示唆に対し、4日のツイッターで、イランの重要施設を含む52か所を短時間で攻撃し「大きな打撃を与える」とけん制していたトランプ氏。5日のツイートでは「イランが米国民や施設を攻撃した場合、米国は即座に反撃する。恐らく不釣り合いなやり方になる」と内容をエスカレートさせた。

 対するイランでは革命防衛隊のデフガン司令官が、報復について「軍事施設に対する軍事的な対応になる」と5日に明言した。報復の具体案を詰めると同時に、イランの核開発を制限する「核合意」を巡っても、合意から米国が離脱したことに対する措置として、無制限にウラン濃縮を進める方針を新たに表明した。これも米国を刺激することは必至だ。

 イランで英雄視されているソレイマニ司令官。遺体は5日、イラン南西部アフワズに運ばれ、葬儀が行われた。国営メディアによると、参列した多数の市民は「米国に死を」などのスローガンを叫んだ。

 双方が攻撃的な姿勢を示す中、司令官殺害に関連して太平洋戦争で連合艦隊を率いた日本の名将の名が語られていた。

 米CNN(電子版)によると、国際問題アナリストのマックス・ブート氏が3日、米国は1943年以来、他国の軍高官を殺害したことはなかったと指摘。いわば直近となる43年の前例が、連合艦隊司令長官だった山本五十六の戦死だ。山本は同年4月、パプアニューギニア・ブーゲンビル島上空で搭乗機が米軍に撃墜され、命を失った。

「山本以来」という経緯はニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストも伝えた。米国務省高官がソレイマニ司令官を山本に例えたという記事もみられる。

 これに反応したのが高須クリニックの高須克弥院長。ツイッターで米高官発言を伝えた記事をリンクさせた上で「山本五十六元帥は僕たち老人の尊敬の対象だよ。アメリカの高官さん、そんなひどい言い方すると僕たちはイランの味方したくなるじゃないか」とつぶやいた。

 続けて「日本人の美徳は例え賊軍の大将であっても、『敵の大将なる者は古今無双の英雄で』と誉めてから討ったことにあります。討った後は必ず敬意を表しました。騙し討ちは英雄に対する侮辱だと思います。真珠湾攻撃を『騙し討ち』と言って日本に詫びさせたアメリカにブーメランを返したく思います」と投稿した。

 司令官殺害後、トランプ氏は「イランの人々に深い敬意を持っている。政権を転覆させることは求めていない」と語っている。だが、伝えられた国務省高官の発言は、山本らへの敬意を欠いたものと高須氏は受け止めたようだ。

 山本といえば、昨夏公開された映画「アルキメデスの大戦」に登場し、その役を舘ひろしが演じて話題になった。イランは安倍晋三首相が昨年訪問するなど日本と友好関係があり、日本は米イランの板挟み状態にあるとも言える。そんな折に伝説の軍人の名まで飛び出し、イランの英雄殺害は波紋を広げている。