“ゆるキャラ訴訟”須崎市の主張棄却 本紙既報“アニメ問題”どうなる

2019年12月26日 17時00分

11月14日発行本紙紙面

 高知県須崎市がいよいよ土俵際か!? 同市のマスコットキャラクター、カワウソの「しんじょう君」に酷似したキャラ「ちぃたん☆」は著作権を侵害しているとして、市がキャラの管理会社にデザインや着ぐるみの使用停止を求めた仮処分で、知財高裁は25日、申し立て却下の東京地裁決定を不服とした市側の即時抗告を棄却する決定をした。「ちぃたん☆」側の主張が、ほぼ地裁の決定通りに認められた格好だ。

 同市は今年2月、ちぃたん☆を管理する東京の芸能事務所「クリーブラッツ」に使用停止を求める仮処分を申し立てた。地裁は9月の決定で「市の担当者が着ぐるみの使用について許可を得る必要がないと回答している」と認定。「黙示の許諾が認められる」として却下したため、市が10月に即時抗告していた。

 事情を知る関係者は「もともと須崎市と『ちぃたん☆』側は協力関係にありました。両者のやりとりの証拠も残っている。それなのに、いきなり著作権を侵害しているという市の主張が通るはずがない」と話す。

 だが、今回の決定で改めてクローズアップされるのが「しんじょう君」のアニメ化の話だ。同市はそのために、血税3631万円を民間のアニメ会社に出資しているが、これがズサンな計画に基づいた法外な額である疑惑がある(本紙既報)。

「市は、この騒動が一定の結論を見ないとアニメ化が展開できないと地元記者に説明していますが、これで一定の結論は出たので、アニメ化を進めなければならなくなる。もし、計画がズサンだった場合、楠瀬耕作市長をはじめ、担当者の責任問題に発展するでしょう」(同関係者)

 楠瀬市長は「主張が認められず残念。棄却理由を精査し、対応を決定したい」とコメント。クリーブラッツ社は「当社の主張が原審に続いて抗告審においても認められたものであり、当社の対応の適法性が改めて確認されたことについて、心よりうれしく思っております」としている。

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