現役最年少棋士の藤井聡太七段(17)が23日、都内でNintendo Switch用ゲームソフト「棋士・藤井聡太の将棋トレーニング」の記者発表会に出席し、初めての囲み会見に臨んだ。

 藤井七段は今年一年を振り返って「対局を多くすることができて、いい経験を積むことができました」と話した。「この一年を将棋の駒に例えると?」という、いかにも芸能イベントらしい質問には「難しい質問です」と思案顔。「タイトルに届かなかったということで、『と金』になることができなかった。今は『歩』ですけど、『と金』に近づけた」と答え、緊張の囲み取材を乗り切った。

 ゲームの発売は来年3月5日。初心者をターゲットにしており、丁寧に調整されたAIによって基本的なルールから学べる。お題をクリアすることで藤井七段から「よくできました」とホメられながらプレーできる。藤井七段が考案した詰め将棋の問題も収録されている。

 藤井七段は「自分がゲームの監修をすることは想像していなかった。将棋の楽しさを伝えられたらうれしく思います」とはにかんだ。ゲーム用の音声収録や写真撮影などにもチャレンジしている。

 将棋ゲームといえば谷川浩司九段や羽生善治九段などレジェンド棋士も監修を務めてきた。藤井七段は「今後も精進していきたい」と気を引き締めた。