元「歌のおにいさん」執行猶予中に薬物再犯で実刑求刑受け「音楽への思い」語る

2019年11月15日 17時00分

 音楽への思いは、クスリの誘惑からの救いとなるのか? 大麻取締法違反(所持)と覚せい剤取締法違反(使用)の罪に問われたNHKの元「歌のおにいさん」沢田憲一被告(50)の初公判が14日、大阪地裁(後藤有己裁判長)で開かれ、検察は懲役2年の実刑を求刑し即日結審した。

 1996年からNHKの子供向け番組で「歌のおにいさん」を務めていた沢田被告は5月、兵庫県伊丹市の自宅で大麻約0・1グラムを所持した疑いで9月4日に逮捕され、その後の尿検査で覚醒剤の使用も判明し、再逮捕された。

 昨年9月にも覚せい剤取締法違反(使用)容疑で逮捕され、東京地裁から懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受けている中での再犯に、沢田被告は「罪が重なるとは思っていたが、使用したいという欲求が強く、思いとどまることができなかった。薬物に対する自分の甘さ、意識の低さと忍耐力のなさだと思います」と落ち着いた口調で語った。

 大麻は売人から譲り受け、自宅に放置していたもので、前回の逮捕の際に警察に「あるかもしれない」と伝えていたが、ガサ入れをした警察からは「見つからなかった」と言われたという。そのため、今回自宅から見つかったことに「驚いた」と話したが、起訴内容については「間違いありません」と認めた。

 今後の生活については「自分の技術を生かした仕事はなかなか難しいでしょうが、それを夢に罪を償いつつ暮らしたい。薬物と縁のない環境を整え、日々試されていることを自覚して過ごしたい」と述べた。

 弁護士は“技術”について「おそらく音楽のことだと思います。子供に教えたりもしていたようですので」と明かした。

 しかし、ある音楽関係者は「どこに行っても(薬物の)誘惑はある。要は目標をもって夢を追い続ける本人の意思次第。50歳を過ぎても、どれだけ強い気持ちで音楽に向き合えるかだろう」と指摘する。

 判決は26日に言い渡される。