9日に脳幹出血のため急死した落語家・桂三金さん(本名・奥野武志=享年48)の通夜が12日、大阪市の大阪北玉泉院でしめやかに営まれた。

 三金さんは9日朝、自宅で倒れ、大阪市内の病院に救急搬送されたが、同日午後9時36分に亡くなった。前日(8日)には、大阪・天満天神繁昌亭での昼席「落語家25周年ウィーク」に出演していた。

 通夜には師匠の桂文枝(76)や上方落語協会会長の笑福亭仁智(67)、桂米団治(60)らが参列。斎場内には三金さんの法被や、大好きだった肉関連の品が並べられた。

 通夜の後、報道陣の取材に応じた文枝は、気丈に三金さんの思い出を語り始めたが「体つきもそうですが、僕にとって非常に存在感のある存在でしたが、あまりあっけなく…」と話したところで号泣。手で顔を覆ったまま震える声で「突然に消えてしもた。あの存在感はなんやったんや。今まで仲よーやってきたのはなんやったんや。三金のアホ。もっと一緒におってくれよ…」と泣き崩れた。

 その後も涙をこらえながら「せっかく嫁さんももらったのに、まだ6年しかたってない。弟子も取ったとこ。何を考えとんねん。本当に悔しいです。戻ってきてほしいです」と弟子への気持ちを吐露したが、あふれる思いに心の整理が追いつかない。

「すいません…言う言葉が見当たらない…堪忍してください。ありがとうございました」と話し、斎場を後にした。

 文枝は13日の告別式で弔辞を読む予定になっている。