無申告を繰り返す事実上の「税金0円生活」がバレて芸能活動を自粛したお笑いコンビ「チュートリアル」徳井義実(44)が、とうとう芸能界から“抹殺”される危機に陥っている。自ら立ち上げた会社の法人税、所得税、消費税…ありとあらゆる税を納めなかった時期があったことが判明した徳井。1億円以上の追徴金を払い修正申告したとはいえ、イメージダウンは予想以上に深刻で、テレビ業界は「追放やむなし」で足並みを揃えることが判明した――。

 徳井が共同司会を務める音楽番組「シブヤノオト」、11月3日から登場予定の大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」などの放送で収録済みのものについて、NHKは「可能なものは出演シーンをカットする」と29日に明らかにした。

 全話収録済みの「いだてん」は「ドラマの流れを損なわない範囲で、対応可能な措置を講じたうえ、放送する」と説明。可能な限り徳井の出演場面をカットするとみられる。徳井は東京五輪で金メダルに輝いた“東洋の魔女”女子バレーボール日本代表の大松博文監督という重要な役を演じることになっていた。

 このほか民放各局も、収録済みのものについては、編集で徳井をカットして放送する方針だ。

 徳井がレギュラー出演する日本テレビ系「しゃべくり007」は、28日の放送で冒頭に「この番組は10月1日に収録したものです」とテロップを流した。1人目のゲストは歌手で俳優の福山雅治だったが、出演者全員が映るオープニングで徳井はカットされなかった。その後も姿が映ることはあったが、トークに参加するシーンはほとんどなかった。

 2人目のゲスト、韓国歌手ジェジュンが登場する際には、再び「この番組は9月3日に収録したものです」とのテロップが流れた。こちらも映像はチラリだったが、トーク場面はなかった。

 また大阪のABCテレビ(テレビ朝日系)も、徳井が出演予定だった31日放送予定のバラエティー「ビーバップ!ハイヒール」について、徳井が出演していない11月以降の放送分に差し替えると発表した。同番組は、チュートリアルとブラックマヨネーズがほぼ交互に出演。11月以降の対応については未定という。

 芸能プロ関係者によれば「レギュラー番組だけでなく、徳井の出演番組の再放送も“お蔵入り”になっている」。このままでは徳井は今後、お茶の間から完全に消えることになる。

 テレビ局だけではない。京都府が徳井に委嘱していた文化観光大使の任期を更新しなかったことが29日、分かったのだ。

 すでにホームページから削除し、府は「大使として不適切と判断した」としている。府によると、徳井は相方の福田充徳とともに2012年、大使に就任。今年9月末までの任期で、更新の手続きを進めていたが、申告漏れを受け、見送りを検討していた。福田の委嘱は更新する方向で調整している。徳井は26日に吉本興業を通じて活動自粛を発表したが、期限は決めていない。闇営業問題で宮迫博之に救いの手を差し伸べた明石家さんまですら「(申告を)忘れていたというのは本当の理由なんだろうけど、言い訳にならない理由なんで。かわいい後輩やけど、今回のことだけはどうにもできない」と突き放すなど、復帰の道筋は全く見えない。

 お笑い関係者は「自粛発表は徳井さん本人が申し出たもの。普通、あれだけの申告漏れをしていれば、バレた場合にこうなるというイメージが頭の片隅にあってもよさそうだけど、彼にはそれがなかった。準備をしていないのだから頭はパニックだし、想像を絶するほど落ち込んでいる」

 心配した芸人仲間は徳井に電話やメールを送っているそうだが「(徳井の)心は完全に折れている」とこぼす人もいる。

 いよいよ引退の2文字がチラついてきた――。