NHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」(2008年)の楽曲提供、ローマ法王へのオリジナル讃美歌献上(15年)で知られる歌手・カノン(39)が23日、東京・江東区の東京スポーツ新聞社を訪れ、デビュー15周年を振り返った。

 クラシックとポップスを融合した「クラシカル・クロスオーバー」の先駆者だが、なでしこジャパンが11年のサッカー女子W杯ドイツ大会で世界一になった“陰の立役者”としても知られる。

「佐々木則夫監督が決勝戦前夜、なでしこメンバーに私の歌『明日への鼓動』を聞かせて、メンタル、あきらめない気持ちを高め世界一につながったと言ってもらった」

 その歌声は「癒やしを超えた聖なる歌声」と称され、順天堂大医学部教授とのコラボCD BOOKでは「自律神経を整える特別な歌声」と科学的にも実証された。

「6年前に長女を出産し気持ちが変わってきました。児童虐待事件などを見聞きするたび、子供たち、その親世代に何かできないか。人間の優しい本能を呼び覚ますような楽曲をつくりたい」

 10枚目のアルバム「Fountain of Life―命の泉―」も好評。11月26日には「ムゲンフェス」(東京・表参道GROUND)に出演する。