今夏、吉本興業を中心とした「闇営業問題」で世間を騒がせ、謹慎処分から復帰したムーディ勝山(39)、天津木村(43)、レイザーラモンHG(43)らが24日、西口プロレス9月大会(東京・新宿FACE)のリングで、芸能界生き残りをかけた元スターたちの夢の狂宴「一発屋芸人バトルロイヤル」を繰り広げた。

 スギちゃん(46)、ムーディ、木村が敗れたリングで、次の標的となったのは、地球連邦軍の軍服に身を包んで登場したガンダム芸人の若井おさむ(46)だった。

「こんにちは。ガンダムのパイロット、アムロ・レイです。今日はここにいる一発屋芸人たちをザクだと思って、ガンダムで踏み潰します」と宣言したものの、いきなり小力に張り手を食らい「殴ったな。おやじにもぶたれたことないのに。2度もぶった」などと名セリフで沸かせた。

 さらには、黒い三連星ドムのジェットストリームなる、伝説の名シーンをリング上で再現。実は若井は離婚の悲しみを癒やすべく、暇に任せて始めたキックボクシングにのめり込み、トレーナーにまで上り詰めた運動神経の持ち主だ。真面目で粘り強い性格で人望も厚い。

 さらなる見せ場をつくるべく、学生プロレス上がりでファイティングオペラ「ハッスル」参戦経験のあるHGにブレーンバスターをかけようとしたが返され、最後は名シーン「ラストシューティング」の格好で燃え尽きた。

 そのHGは「フォーッ!」と叫びながら得意の腰振りを連発。小力も懐かしいパラパラで対抗しつつ、張り手、ドロップキックの応酬となった。結局、試合巧者の小力があっち向いてホイでHGの注意をひきつけ、ラリアートでフォールを奪った。

 優勝候補のHGが去り、リングに残ったのはなんと最弱と思われていたコウメ太夫(47)だった。実は途中、着物とカツラを脱がされるハプニングがあり、白塗り姿とは似ても似つかない“別人”となっていたことから、オブジェに見間違えられて難を逃れていたのだ。

 一度は場内にパワーホールが流れ、小力が勝ち名乗りを上げるなど存在が忘れ去られていたが、ここで改めて小力がコウメにラリアートを決めてフォール。台本通りに小力が勝利を挙げた。

 コウメは「プロレスは初めて。負けてチックショー」と悔しがりながらも「最近、意味分からないネタばかりやってます。チャンチャチャンチャンチャカチャカチャンチャン、丸だと思って見ていたら三角でした。アー、チックショー」と、このところSNSで再ブレークの兆しを見せているシュールな世界観を披露して、観客を置いてけぼりにした。

 小力は「皆、この日に向けて体をつくっていた。こんなにプロレスができるとは思わなかった」と大げさに驚きながら「今後、誰かとシングル戦をやってもいいし、どんどんほかの一発屋を呼んで、リングを埋め尽くしたい」と野望を明かしたが「ただし、スギちゃんとコウメ太夫に関しては少し考えたい」と、反応の薄かった芸人にクギを刺した。

 最後にHGは「観客の皆さま、温かく迎えてくださりありがとうございました。復帰して1か月、一発屋仲間がいてありがたかったです。盛り上がったので、次のシリーズからは、一発屋軍団としてぜひ参戦させてください」と絶叫。妻のカリスマモデル・住谷杏奈(36)には“引退勧告”されていたが、業界に残る道を決断したようだ。

 一同は「一発当てるぞ、ドカーン」と雄たけびを上げ、夢舞台は幕を閉じた。敗退順は以下の通り。スギちゃん、ムーディ、木村、若井、HG、コウメ。勝者=小力(ラリアート)。