映画「ゴースト/ニューヨークの幻」などで知られる米女優デミ・ムーア(56)が23日、米トーク番組で「私は15歳の時にレイプされた。その男は母に500ドル(約5万4000円)支払った」などと激白。想像を絶するような少女時代を送ってきたことを明かした。

 米ABCの「グッド・モーニング・アメリカ」に出演したデミは、24日発売の自伝本「インサイド・アウト」について語った。そのなかで、ある日、デミは母親に連れられてバーに出かけたが、それはバーの客に自分を“顔見せ”させるためだったと説明。しばらくしたある夜、アパートに帰ると自宅の鍵を持った顔見知りの中年男が入ってきて、その男から性的暴行を受けたと告白した。

 一番衝撃だったのは男が放った「500ドルで母親に売春させられた気持ちはどうだ」という残酷な言葉で、それで自分が母親に売られたことを理解したと自伝本に書き記している。

 同番組の司会者、ダイアン・ソイヤーに「本当にお母さんがあなたを売ったと信じている?」と聞かれたデミは「心の奥ではノーよ。ビジネスのような取引じゃなかったとは思う。でも母は男を家に入れた。そして、私を傷つけた」と答えた。

 デミの母親はデミが生まれる前に離婚。生後3か月の時に再婚するが、養父は職を転々としたため家族は引っ越しを重ねた。その養父とも離婚し、養父は2年後に自殺した。

 番組でデミは母親がアルコール依存症で、度々自殺を図ったこともあり、放火で逮捕歴があったことも明かした。

 デミは自伝本を、元夫で米俳優ブルース・ウィリスとの3人の娘たちと、苦難の人生を送り1998年に亡くなった母親にささげると語った。