スマホ向けゲーム「ドラゴンクエストウォーク」(DQウォーク)がブレーク寸前で“ポケモンGO現象”の再来になりそうな勢いを見せている。心配されるのは“ながらスマホ”の増加だ。

 行楽シーズンの9月になってから、歩行者や自転車に乗った人が突然止まったり、飛び出してくる場面に出くわすことが多くなったのを感じることはないだろうか。スマホ片手にゲームをしていたとあれば、DQウォークのプレーヤーである確率はかなり高いという。

 DQウォークは今月12日にドラクエシリーズを手掛けるスクウェア・エニックスが満を持して投入したスマホ向けゲーム。ドラクエシリーズでおなじみのロールプレーイング要素とGPSを利用した位置情報ゲームが組み合わさり、プレーヤーは目標場所に向かってリアルに移動する仕組みだ。

 配信1週間でダウンロード数が500万件を突破する驚異的人気で、主に歴代のドラクエシリーズにハマった30~50代の中年プレーヤーが多い。

 タレントの有吉弘行や伊集院光がDQウォークで1日10キロ以上を走破しているように、ダイエットにもなるというのも売りだが、冒頭のようにポケGOの時のような死亡事故につながる危険な場面もある。

 40代のユーザーは「DQウォークは数百メートル離れた場所に次々と移動し、ミッションをクリアしないといけない。攻略サイトでは自転車が最も有効的と推奨されている」と話す。ポケGOとの“二刀流”プレーヤーもいれば、ポケGOでも問題となった車のハンドルを握りながらプレーするドライバーも出ている。

 12月から自動車のながら運転は厳罰化され、違反点数と反則金は3倍に引き上げられる。自転車のながらスマホも事故が多発しているため、全国で自転車保険の義務化が進んでいるものの、今後、DQウォークがさらなるヒットとなれば、ながらプレーヤーは増加するのは確実。事故を起こしたり、巻き込まれたりしないよう注意が必要だ。