紀州のドン・ファン怪死事件13億円遺産とXデー 和歌山・田辺市受け取りで気になる妻の反応

2019年09月14日 17時00分

怪死した野崎さん

 迷宮入りも噂される“紀州のドン・ファン”こと野崎幸助さん(享年77)の変死事件で新たな動きだ。和歌山県田辺市は13日、野崎さんの遺言に基づき、13億円に上る遺産の寄付を受け取る方針を示した。これに55歳年下の妻Sさん(23)は猛反発かと思いきや、代理人を通じてすんなり了解したという。まるで一日も早く幕引きしたいかのようだ。一体何が起きているのか、犯人逮捕の行方は――。

 田辺市内有数の資産家で知られた野崎さんが昨年5月に急性覚醒剤中毒で亡くなって以来、30億円ともいわれる遺産の行方に注目が集まっていた。

 野崎さんは子供がいないため、何事もなければ、遺産の4分の3を相続するのは配偶者のSさん。ところが、昨年9月に「個人の全財産を田辺市にキフ(寄付)する」などと記された野崎さんの遺言書が発見されたことから、事態は混迷の度を深めることになる。

 田辺市は専門家の意見を聞くなどして遺言書の正当性や遺産額を調査。その結果、負債額を差し引いても約13億円あることがわかった。

 同市の真砂充敏市長は「故人の遺志を尊重することが市民全体の利益につながる。法令等に基づき準備を進める」とコメント。遺産を受け取る方針を固め、手続きにかかる費用約6500万円を盛り込んだ補正予算案を提出する。

 気になる妻Sさんの反応はどうか? 本来ならば、13億円の4分の3=約10億円を手にするはずが、遺言書によって大幅減額される。

 法曹関係者によれば「全額寄付と書かれていても、妻の遺留分として半分を受け取る権利があります。13億円ならば6億5000万円になります」という。

 一部で“銭ゲバ”とやゆされるSさん。10億円が6億5000万円になるのだから、猛反発するのかと思いきや、代理人と協議した結果、すんなり受け入れたという。

「これにはカラクリがありまして、国や地方公共団体に遺産を遺贈した場合、相続税が非課税になることが多いのです。Sさんは6億円以上を丸々もらえることになります」(同)

 加えてSさんは相続問題で野崎さんの兄など親族とモメるのを避け、一日も早く騒動から身を引きたいと考えている節があるという。

 野崎さんが寄付を選択したことで、兄弟は遺産の相続権が消失。親族は今年8月「遺言書が偽造されたもので、効力がない」と裁判所に異議申し立てを行っている。

 野崎さんの著書「紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男」などを手掛けたジャーナリストの吉田隆氏はこう語る。

「遺言書の入っていた封筒と中身の日付は違うし、あれほど生前に『遺産は愛犬のイブに渡す』と言っていたのに、愛犬について全く触れられていない。遺産の総額13億円という数字もどこから出たのか。野崎さんは自分の会社に9億円を貸し付けていた。私の計算では26億円だ」

 遺産の行く末とともに気になるのは、怪死事件の進展だ。吉田氏は「捜査は今も続いている。県警は7月に再度、野崎さんの自宅を捜索しているし、8月には家政婦とSさんが別々に事情聴取されている。野崎さんの遺産に群がった連中はほかにもいる。いずれそれがめくれる日が来る」と意味深に語る。

 某大手新聞社が大阪から和歌山に“援軍”の記者を大挙派遣しているのも気になるところだ。

 警察関係者は「野崎さんの死因になった覚醒剤の入手ルートが鍵を握る。捜査に県警だけでなく、大阪府警も参加しているところを見ると、覚醒剤は関西方面から流れてきたものではないか。大手新聞社の記者が援軍に向かったのも、府警が何らかの新情報を得たからだろう」と話す。

 Xデーに向けて、にわかに周辺が騒がしくなってきた――。