今年デビュー30周年を迎えた伝説の元祖ビジュアル系バンド「AURA(オーラ)」のメンバーが、東京都狛江市にコミュニティーFM局を開設することが分かった。

 1989年にメジャーデビューしたオーラは、原宿の歩行者天国(ホコ天)での街頭ライブ活動から成り上がり、「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」(日本テレビ系)、「三宅裕司のいかすバンド天国」(TBS系)などに出演し、バンドブームをけん引した。

「X JAPAN」(デビュー時はX)とは同期。オリジナルメンバーだったギターのPIE(龍巻のピー)が死去するなどの悲劇を乗り越え、昨年、元「JUDY&MARY」の藤本泰司を迎え、新曲リリース、ライブ活動などに励んでいる。

 FM局開設のきっかけは、狛江市内で不動産会社を経営するベーシストのMarble(ぷりんすマーブル)が市内にコミュニティーFM局がないことをかねて危惧していたこと。調布FM、世田谷FM、川崎FMの圏内とはいえ、災害時に狛江市内の避難場所や救援物資の情報、被災状況等を被災者へ届けるのは市内に局がなければ難しい。

 約3年前から有志と出資し「FM狛江設立準備委員会」を立ち上げ、今年5月に有志6人で狛江ラジオ放送株式会社を設立し、7月に総務大臣から予備免許を付与された。今月14日に開局式を行い、11月1日にFM電波の放送を開始し、本放送を令和1年11月11日午前11時11分に開始する。

 Marbleは「狛江FM(通称コマラジ)は、オーラのメンバーがパーソナリティーとなり、ミュージシャンのゲストを迎えるほか、多くのアーティストがパーソナリティーを務めます。他局にはないような番組構成となりそうです。『ココロ、にまっすぐ、コマラジ♪』をテーマとして運営していきます。日本初のラジオ局が運営するコワーキングスペース(通称コマスタ)もオープン予定。ラジオ局ならではの新たな起業支援も視野に、狛江の元気を創造していきます」と語る。

 ミュージシャンと経営者両方の目線での新しい地域貢献の形は、話題になりそうだ。