俳優の小手伸也(45)が29日、東京・渋谷で行われたディスカウントチケットストア「TKTS」のオープン記念セレモニーに参加した。

 TKTSは、当日・翌日分の公演のチケットの一部を割引して販売する、ニューヨーク・ブロードウェー発祥のディスカウントチケットストア。ミュージカルや演劇だけでなく、歌舞伎などの日本伝統芸能も取り扱う。その旗艦店として渋谷店がオープンした。

 自身でも劇団を主宰する小手は「小劇場などは、どうやってチケットを買ってもらえるか常々、考えている。作り手とお客さまをつなぐ存在として、このシステムをうまく取り入れてほしい」と話した。

 小手といえば昨年4月期のフジテレビ系月9ドラマ「コンフィデンスマンJP」に出演。10月期の月9ドラマ「SUITS/スーツ」にも主演の織田裕二のライバル役として登場し大ブレークした。

 現在放送中のNHKの連続テレビ小説「なつぞら」にも出ており、多忙を極めている。数か月前までは、俳優業だけでは食べられずにバイトをしていたという身だが、一気に上り詰めたことで“シンデレラおじさん”と呼ばれるようになった。

 小手は「(ブレークの)実感というと、ここに来る途中の電車の中でも見られるようになった。あとはタクシーに乗る敷居が低くなったかな。ワンメーターやツーメーターぐらいなら時間を買うというイメージで乗るようになった」。

 テレビ局関係者は「バイプレーヤーとしてキャスティング段階で名前はよく挙がる人だったのですが、個性が強すぎることもあって、なかなかはまらない時が多かった。ところが『コンフィデンスマンJP』をきっかけに、あの濃いキャラクターは得難いものと認識されるようになった。今は名バイプレーヤーと呼ばれるような人が少なくなったので、小手さんの需要はなくならないでしょうね」。

 まだまだ階段を駆け上がっていきそうだ。