公取委が判例提示 芸能プロは必死に契約問題の“抜け道”探し

2019年08月28日 17時00分

香取慎吾

 芸能界は変わるのか!? 公正取引委員会は27日、芸能事務所とタレントの契約などについて、独占禁止法上、問題となり得る行為の具体例を取りまとめ、自民党の競争政策調査会に提示した。

 例示したのは(1)移籍、独立を諦めさせる、(2)契約を一方的に更新する、(3)正当な対価を支払わない、(4)出演先や移籍先に圧力をかけて芸能活動を妨害する――などの行為。(1)~(3)は独禁法の「優越的地位の乱用」、(4)は「取引妨害」に該当する可能性がある。

 公取委は7月、ジャニーズ事務所が稲垣吾郎(45)、草なぎ剛(45)、香取慎吾(42)の元SMAPメンバーについて、テレビに出演させないよう局側に“圧力”をかけた疑いがあるとして同事務所を注意した。これは(4)に当たる。

 また、吉本興業が所属タレントと口頭で契約を結んでいることについても、公取委は「望ましくない」と判断。芸人の報酬も千差万別で、透明性に欠けることから、(3)に該当する恐れがあった。

 このほか、(2)は能年玲奈改め、のんの独立騒動の時に話題となり、(1)は「移籍後2年間は仕事してはいけない」という文言を契約書に盛り込んでいた某大手芸能プロが該当する。

 ここにきて一気に芸能界にメスを入れる公取委だが、これで変わるのだろうか?

「公取委は元SMAPの件で味をしめてイケイケになっている部分はあるが、芸能界に関する知識はゼロに等しい。多くの事務所が加盟し、芸能界に強い影響力を持つ音事協(日本音楽事業者協会)のことも『何それ?』といった感じだった。結局、上っ面をなでただけで『根幹は変わらない』というのが大方の見方だ」(中堅芸能プロ幹部)

 確かに、香取が28日放送の日本テレビ系「スッキリ」に生出演するなど、以前に比べて風通しは良くなってはいるが、一方でプロダクション側は公取委が示した“判例”に抵触しない抜け道を必死になって探している。

 結局はイタチごっこになりそうだ。