俳優・柄本佑(32)、女優・瀧内公美(29)、荒井晴彦監督(72)が24日、都内で行われた映画「火口のふたり」(公開中)の公開記念舞台あいさつに出席した。

 原作は直木賞作家・白石一文氏の同名小説。バツイチで無職の永原賢治(柄本)と、結婚を控える元恋人の佐藤直子(瀧内)の愛欲の日々を描く。原作はほぼセックスシーンだけに濡れ場が多く、会話・食事・セックスを繰り返すR18指定の映画だ。

 登場人物は柄本と瀧内の2人だけという異例の作品。柄本が「(台本に)愛撫して挿入して…とか(流れが)事細かく書かれているんです。パンツをずり下げるタイミングも書いてあった」と驚くと、瀧内も「アクションシーンみたい。(動きを)一つひとつ覚えて」と振り返った。

 柄本に「シミュレーションしてるわけじゃないですよね?」と聞かれた荒井監督は「AV見たりね。初めてのセックスではバックとかしないように、2人の関係性の中でのセックスで書くべきだなと(細かく書いた)」と明かした。

 高校時代からグラビアやモデルとして活躍してきた瀧内は身長167センチ、B87・W63・H89のナイスボディーの持ち主だ。

 女優人生初のR18作品出演について「この作品は私にとって挑戦で、大事な作品。この日を迎えられてうれしい」と感慨深げ。涙を見せた象徴的なベッドシーンでは、荒井監督から“泣かないで”と何度も指示があったにもかかわらず気持ちが入って「どうしても泣いてしまって…」と振り返り、撮影当時を思い出して再び涙ぐんだ。

 結果的に素晴らしい絵になったようで、荒井監督は「瀧内が正しかった」と演技を絶賛。瀧内は「大学の友達も見てくれて『エモくて泣いた』って言ってました。その子も結婚前で(女性は)みんな抑圧されてるのかなと。でも、うれしかった」と笑顔を見せた。

 荒井監督は「言ってはいけないこと」と言いつつも「(出演者が)2人だけで実験的とか言われてるけど、単純に予算がないだけ」と話すと「(映画)製作会社が危ないんですよ。僕らも(まだ)ギャラもらってないし。なんでいけないこと言っちゃうんだろ…とにかく宣伝してください。今日だけじゃなく、明日も来てほしいな。寝てても構いませんので」とお願いした。