反社会的勢力への闇営業問題に端を発した吉本興業の一連の騒動は本当に収束しつつある!? 吉本は、謹慎処分となった宮迫博之(49)と田村亮(47)を除く吉本芸人11人を今月19日から復帰させることを決定。その宮迫も明石家さんま(64)の個人事務所に入ることが濃厚だ。あれほど吉本幹部にかみついていた加藤浩次(50)も矛を収めてしまい、平穏を取り戻しつつある。だが、日本テレビ系情報番組「スッキリ」で勃発したのは“加藤の乱”だけではなかった。同番組で加藤と共演する山里亮太(42)がスタッフにブチギレる“激怒事件”を起こしていたのだ――。

 約2か月にわたって目まぐるしい展開を見せた一連の騒動。宮迫と亮以外の11人の復帰の見通しが立ち、現段階では宮迫もさんまの個人事務所に所属する方向となり、落ち着き始めている。

 芸能関係者は「さんまが10日に自身のラジオ番組で『宮迫がウチに来てくれる』と所属が内定していることを明かしました。亮の去就は未定ですが、吉本に在籍していることに変わりはない。当面ボランティア活動をするにしても、今後復帰の時期を見定めることになるでしょう」と話す。

 そして物議を醸した加藤も同様だ。宮迫と亮の涙の会見後、突如として自身の進退をかけて吉本幹部に退陣を迫った。これにより一躍、加藤の動向、「スッキリ」への注目度は高まったが、吉本が専属エージェント契約を導入することでトーンダウン。本人は「残留」という言葉を否定するものの、事実上の“残留”となった格好だ。

「ただ、日テレ内は賛否両論です。長時間にわたって、吉本に関する自分の意見を番組で垂れ流して、完全に番組を私物化したわけですからね。番組上層部も加藤に感情を抑えるように話したが、それでもヒートアップし続けた。視聴率は爆上げだったんですが、他局からは『やり方が汚い!』と大ブーイングまで巻き起こっている」と日テレ関係者。

 一連の騒動により、取りざたされるようになっているのが、加藤の降板説だ。感情にまかせて所属会社に吠えまくる姿を見せたことで「朝の情報番組のMCにふさわしいか?」という議論が巻き起こっても不思議ではない。早くも気の早い一部メディアは、後任として蒼井優と結婚した山里の名前を報じているが、芸能プロ関係者は「それだけは絶対にないでしょう」と断言する。

 山里は姿こそ見せないものの、「天の声」として「スッキリ」には欠かせない存在。結婚によりイメージアップしたことで新MCとなってもおかしくないが…。「実は2か月前から山里と『スッキリ』の関係はこじれているのです。きっかけは吉本の闇営業問題です」と同関係者。

 山里は闇営業芸人に含まれていない。それどころか闇営業が発覚したのとほぼ同じタイミングの6月上旬、蒼井と結婚を発表した。吉本芸人では唯一明るい話題を振りまき、まさに吉本の“希望”とも言える存在だったはずだ。

「6月のことです。『スッキリ』で吉本の闇営業と山里結婚のニュースを連続して放送したことがあったのです。これに対して、山里はブチギレ。同じ芸人としてのくくりで見られるから、イメージが悪くなるというのが怒った理由です。自身の降板をちらつかせながら、スタッフに悪態をつきまくったんですよ。その怒りはすさまじかった」(同)

 山里の「スッキリ」への怒りは今でも解けずじまい。一方の日テレ内には山里の態度を問題視するスタッフもいて、両者の関係は凍りついているという。
「そもそも“加藤の乱”という突発的なことを除くと、『スッキリ』の視聴率は頭打ちとなっていた。これを機に加藤、山里の両者とも番組を去って大幅リニューアルとなってもおかしくない。それほど事態は悪化しています」と制作会社幹部。

 もちろん、公正取引委員会が芸能界の契約慣行に目を光らせている手前、降板するにしてもすぐというわけではないだろう(本紙既報)。だが、“加藤の乱”と“山ちゃん激怒事件”がいまだくすぶっているのは間違いない。

【闇営業問題の経緯】
 6月6日 吉本興業が入江慎也との契約解除を発表。
 同7日 入江、宮迫博之、田村亮らの闇営業問題をフライデーが報道。3人は相手の素性を知らなかったなどと、それぞれ釈明。
 同9日 松本人志がテレビ番組で、宮迫と亮のノーギャラ主張に疑問を呈す。
 同24日 吉本が宮迫ら芸人計11人の謹慎処分を発表。ギャラ受け取りも認定。
 同27日 スリムクラブの真栄田賢、内間政成が無期限謹慎処分。「2700」の八十島宏行と常道裕史は無期限謹慎の追加処分。吉本は反社会的勢力と関わらない「決意表明」を発表。
 7月13日 吉本が宮迫と亮が問題の闇営業で受けた報酬金額を公表。
 同20日 宮迫と亮が独自に謝罪会見。岡本昭彦社長に恫喝まがいの対応をされたことも告白。会見を受けて松本が大崎洋会長と緊急会談。
 同22日 加藤が「スッキリ」で大崎会長、岡本社長の“恐怖支配”を指弾し退陣を求める。岡本社長が会見し、宮迫との契約解除撤回を表明。
 同23日 加藤と大崎会長が会談。
 同26日 フライデーが宮迫と金塊強奪事件被告との飲酒について、宮迫の主張に反論。吉本はこの報道に「困惑」との見解を示し、契約解除撤回を取りやめにする可能性も示唆。
 8月4日 宮迫がボランティア活動開始。
 同8日 宮迫が週刊文春の記事で「さんまさんについていきます」。吉本が専属エージェント契約導入を発表。
 同9日 加藤が吉本残留を示唆。吉本が芸人11人の処分を19日付で解くと発表。