極楽・加藤が一転「吉本残留」表明 「スッキリ」で沈黙の2週間明かす

2019年08月09日 17時00分

吉本残留を表明した加藤浩次

 闇営業問題に端を発する吉本興業の組織体質問題で、幹部が退陣しなければ退社すると公言していたお笑い芸人の加藤浩次(50)が9日、司会を務める「スッキリ」(日本テレビ系)で胸中を語った。吉本は8日、第三者による「経営アドバイザリー委員会」の初会合を都内で開き、「エージェント契約」制度などの改革策が打ち出された。加藤はこれに自らのアイデアが反映されたとした上で、進退についても吉本残留を表明。自身の言動が世間を騒がせたことについて謝罪した。

「僕自身は上層部が変わらなければやめると言ってしまいました。でも今回、いろいろな思いがあって、エージェント制度というのを提案させていただいて、こういう形になっている。ですから、吉本に残る形ということになってしまった。これは、皆さんに僕の発言でいろんな方に迷惑をかけたし、テレビを見る視聴者の方にもいろんな意味で心配していただいた方もいますし、『加藤浩次は言ったことを実行しないのか』と思う方もいると思います。そういった迷惑をおかけした方におわび申し上げます」

 番組開始から1時間になろうとした中盤、吉本の改革についてこわばった表情で語り続けていた加藤は最後に自らの進退に触れ、残留という結論を示した。

 この2週間近く、一連の吉本問題について“沈黙”してきた加藤。この日は「宮迫(博之)さん、(田村)亮の会見の後、僕が言った発言もあります。上層部がやめないと僕がやめると言った発言もある。ここまで僕、ずっと黙ってきたんですけれど、このタイミングで全部話したいと思います」と冒頭で切りだした。

 大崎洋会長と岡本昭彦社長らが退陣しない限り自身が吉本をやめると言い放ち、大崎会長にその思いを直接伝え、芸人との契約形態など改革に踏み出した吉本を見守る構えでいた。具体策の一端が8日の経営アドバイザリー委員会で示されたことで再び口を開いた。

 8日の会合を受けて吉本は、従来の「専属マネジメント契約」に加え、新たに芸人個人が自身でマネジメントを行うことができる「専属エージェント契約」の導入を明らかにした。

 これについて加藤は番組で「僕が思いつきました」と明言。「海外の芸能人などを見ていると、タレント、芸人は被雇用主(者)ではない。雇用主なんです。ただ、今の吉本の契約で言うと、我々は被雇用主。会社が雇用主であって、この構造を変えられないかなと実際に考えました」と続けた。

 海外では、会社と芸能人が対等の関係にあると加藤は指摘。「たとえば僕が吉本興業と仕事をする。本を出したい時は僕が出版社と仕事する。全部吉本を通すということじゃなくて、いろんな選択肢が自分で持てて、そのエージェントになる会社、吉本だとします。そこと対等に芸人がなれる関係を作れないかということで、いろんな人に相談した」

 この間、「エージェント契約があれば、吉本は変わると思う。そして僕自身も、そこでエージェントとしての契約として残るという気持ちはあります。松本(人志=ダウンタウン)さんもそうです、浜田(雅功=同)さんもそうです…」との思いで有力芸人多数に意見を求めた。すると、松本から「これがOKならエージェントとして契約して会社に残る形をとるんんだな」と言われ、その松本が大崎会長に直談判し加藤の意向を伝えた。

 これが8月6日に加藤と大崎会長の2度目の会談につながり、加藤はエージェント契約制が実現するなら「ああいう言葉を吐きましたけれど、残るという選択肢も考えている」と発言。

 大崎会長は「分かった」と受け入れる意向を示し、残留の方向性が固まった。

「実際には何のモメごともなく、話し合いがずっと進んでいた」と振り返り、「加藤の乱」といった報道には違和感を感じていたという。公共の電波で声を大にして吉本幹部に退陣を迫り、自身の進退も口にしたことの影響の大きさは想像できなかったということなのか…。