京アニ放火殺人の犠牲者10人公表 「らき☆すた」監督の名前に世界が悲嘆

2019年08月03日 17時00分

 京都府警は2日、京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」第1スタジオで35人が亡くなった放火殺人事件の犠牲者10人の身元を公表した。

 10人の中には、2007年の人気アニメ「らき☆すた」の監督として知られる武本康弘さん(47)が含まれていた。武本さんは、京アニブームを起こした「涼宮ハルヒの憂鬱」(09年)のほか「氷菓」(12年)、「甘城ブリリアントパーク」(14年)、「小林さんちのメイドラゴン」(17年)など、京アニを代表するテレビアニメシリーズを監督し、世界的にも有名な同社をけん引した。

 また、人気アニメ「Free!」の総作画監督西屋太志さん(37)、「さすがの猿飛」、アニメ映画「クレヨンしんちゃん」シリーズなど、人気作品の原画を数多く担当した、木上益治さん(61)も含まれていた。京都府警は公表の10人については「遺族に実名発表を了承してもらった」としている。

 武本さんを知るアニメ制作会社関係者は「真面目で仕事人間な方。仕事の話を家庭に持ち込む人ではなく、実は奥さんや娘さんは、武本さんがここまでアニメ業界に影響力があり、多くのファンに愛される人物だと知らなかった。2人のもとには関係者から多くの感謝のメッセージが届けられ、ご家族も驚いて涙を流していた」と語る。

 事件後、ネット上には安否を心配する声が噴出していたが、武本さんの死亡が確認され「悔しくてたまらない」「無念すぎる」などと悲しむ声であふれた。

 逮捕状が出ている青葉真司容疑者(41)は、京アニに小説を応募していたとみられる。事件から2週間が過ぎ、容疑者との接点が明らかになってきたが、詳しい動機は不明のままだ。