フリーアナウンサーの古舘伊知郎(64)が22日、都内で自著「言葉は凝縮するほど、強くなる」の発売記念イベントを開いた。

 話が長~い古舘が自身を反面教師とし、端的に面白く話せるよう解説した会話術本。2016年3月いっぱいで「報道ステーション」を卒業してから初の出版となった。

 古舘は自身を「“舌先の反社”」と表現。その意味を「(しゃべり過ぎる自身の舌は)常識から外れている」と説いた。しゃべりが長いといえば、闇営業問題に端を発した騒動で、吉本興業の岡本昭彦社長がこの日、開いた会見は異例のロングランとなった。

 古舘は会見を視聴したそうで「社長が長くおしゃべりになるより簡潔に言って、記者が聞きたくてうずうずしている質問を受けたほうがいいのでは」と分析。岡本社長が「雨上がり決死隊」宮迫博之らとの面談で「お前らテープ回してないやろな」とすごんだとされることに、「冗談だった」と釈明したことには「冗談を言ってスベるのは芸人さんのほう(の仕事)。立場としてかなり偉くなっちゃうと、冗談と受け止めない」と的確に指摘した。

 その上で、芸能事務所として所属芸人を「やっぱり守らなきゃ」と言葉に力を込めた。一方で、宮迫らには「かわいそうだなと思う。(会見で)泣かざるを得ないところまでいったのは、どういうことなのと理不尽さを感じた」と同情を寄せる。

 さらに「芸人」の特性にも言及。犯罪に関与するのは言語道断と断った上で「常識的な芸人さんは認めたくない」とキッパリ。一連の闇営業問題でもきちんと謝罪し、謹慎から復帰した後は「笑いに変えてほしい。感性に非常識じゃないと芸人さんは務まらない」と熱弁した。やはり、話は長かった。

 同著は25日発売。