鈴木福 最貧国マラウイを変えた少年の実話に感動「諦めないことの素晴らしさが分かる」

2019年07月11日 21時10分

鈴木福とウィリアム氏

 子役の鈴木福(15)が11日、東京・港区のユニセフハウスで行われた映画「風をつかまえた少年」(8月2日公開)上映会に、来日中の原作者ウィリアム・カムクワンバ氏(31)とともに出席した。

 物語は電気の普及率2%というアフリカの最貧国のひとつマラウイで起きた実話を基にしている。2001年の大干ばつで学費が払えず学校を退学せざるを得なかった14歳のウィリアム少年が、図書館で辞書を片手に勉強し、ガラクタを寄せ集めて独学で風車を製作。電気のなかった村に、風力発電で明かりをともし、給水設備を完成させた。

 その後、米国のテレビ番組で取り上げられたウィリアム氏は、多くの人から支援を受けて米ダートマス大学に進学。TIME誌「世界を変える30人」に選ばれた。現在は米国と母国を行き来し、若者の夢を形にする手助けをすべく、イノベーションセンターの設立に尽力している。

 鈴木は「皆が協力すれば何でもできるんだと驚いた。ウィリアムさんを尊敬する。日本にいると不自由なく学校に行けるのが当たり前で、たまに学校に行くのが嫌な時もある。でも、世界には学校に通えない子がいて、想像もできない大変な状況の中から、世界を変える人が出るのはすごいことだと思った。諦めないことの素晴らしさが分かる映画。実話というのが信じられないくらいに驚きと感動を覚えた」とコメント。

 自らについては「僕は今、親戚も含めて琴や尺八などの和楽器をやっていて、けん玉も頑張っている。ウィリアムさんがマラウイを愛するように、僕は日本文化を頑張りたい」と述べた。

 また、ウィリアム氏は「お金がなくて材料が買えないということ以前に、参考にした本には、そもそも風車の材料が書いてなかったので、何を使うのか想像力を駆使して廃品を利用した。村には風車を見た人はおらず、風車という言葉すらなかったので、それが村の問題の解決に役立つなど思うはずがなかった。だから、私の姿を見て変になったと言う人もいた」と物語の背景を説明した。

 続けて「人生に困難はつきもの。壁に当たっても自分に負けて夢を諦めてはダメ。自分が望めばなんだって可能だと信じてチャレンジすること。お子様にそれを伝えていただきたい。世の中で成功した人は、困難に負けず乗り越えた人ばかり。私も世界の誰かが作っているなら、きっと自分にも風車が作れると思って挑んだ」と熱く語った。

 現在、ウィリアム氏の村は太陽光で井戸から水をくむことができ、二毛作ができるようになったという。なお、本作のチケット1枚につき、学ぶことが困難な日本の子供たちのために50円が寄付される。