アーティスティックスイミング・井村雅代ヘッドが西野朗氏に助言「指導方針をへし曲げてまで行くことはない」

2019年07月05日 22時24分

井村雅代氏

 アーティスティックスイミング日本代表ヘッドコーチの井村雅代氏(68)が5日、都内で行われた「第5回プラチナエイジ授賞式」に出席した。

 日本を9大会連続メダル獲得の強国に成長させた井村氏は、プラチナエイジ特別賞を受賞。「生きていたらうまくいかないことは必ずある。でも、ホラ来た、それを越えてやろうと思う」と、持ち前の根性で危機を乗り切ってきたという。

 そして「いい話を聞いたらいいことは取り入れて、ほかは全部排除する。私は排除力があると思う」と、他人の助言を取捨選択することで前に進んできた。

 北京五輪では日本のライバルである中国代表のコーチを務め、さらには英国のコーチにも就任。両国で驚異の成績を挙げて注目された。

 折も折、サッカー日本代表前監督の西野朗氏(64)が、タイ代表監督就任のニュースが流れた。井村氏はライバル国のHCに就任した“先輩”として「私はその国で選手を強くすることにだけ興味があったので、自分の指導方針をへし曲げてまで行くことはないと思う。契約して行くなら結果が全て。自分を貫き通すこと。期限を決めた中で結果を出さなければならない」とコメントした。

 この日、初めて明かされたが、実は米国のHCを依頼されたこともあるという。井村氏は「アメリカは体重のコントロールなどを指示すると、裁判になってしまう。私は肩書が欲しいわけじゃない。そこに行っても自分が輝けないなら行かない」と主張した。

 オファーを受けた中国とは、自ら条件を交渉した。「結果を出すためにはどうするか、という発想になったし、言葉が通じない代わりにどうしようかという指導方針を考えるようになった」という。

 現在は日本のコーチに戻り、海外で得たノウハウを還元している。井村氏は「経験は宝。でも、10年ぶりに日本に帰ってきたら、日本の若者には全員言葉が通じなかった」と、ゆとり世代の新人類選手たちをネタに笑いを誘った。