フィギュアスケート元世界女王の安藤美姫(31)と新体操元五輪代表の畠山愛理(24)が25日、都内で西本智実×ソニックシティシリーズVol.2「カルミナ・ブラーナ」(11月30日、埼玉・ソニックシティ大ホール)の制作発表会見を行った。

 この公演は、世界的指揮者の西本智実氏(49)とソニックシティがタッグを組んだ新しい舞台芸術。注目されるのは、安藤の振り付けで畠山が身体表現することだ。それぞれ競技は違うものの、表現については第一線でこだわってきただけに、挑戦的な試みになる。

 安藤は「私の場合、氷の上で表現してきたので、陸の上で大丈夫かなと思いましたが、表現者として畠山さんと心に残る舞台をつくりたい」と意気込みを示した。

 今回採用されるのは20世紀最大の管弦楽作品「カルミナ・ブラーナ」。怒り、愛欲、性など人間の根源的な感情が込められているのが特徴で、フィギュアスケートの選手にはなじみ深い。すでに音楽を聴いているという安藤は「奥深く、強さのある曲。早々に取り掛かりたい」とイメージを膨らませている。

 一方の畠山は「フィギュアスケートは大好きで、安藤さんの演技はテレビで見ていた。こうして一緒に一つのものをつくるのは光栄だし、楽しみ」と笑顔。「現役を引退して2年たつので、どれだけ体が動くのか心配(笑い)。皆さんと力を合わせたい」と話した。

 畠山はあくまで身体表現のみでセリフを発することはないが、それだけ表現力が求められそう。フィギュアスケートの世界女王と、どのような化学反応を見せるのか目が離せない。