杉良太郎 再犯防止へ刑務所作業製品のブランド化を提唱

2019年05月31日 19時25分

ブランド化を提唱した杉良太郎

 俳優の杉良太郎法務省特別矯正監(74)らが31日、東京・千代田区の科学技術館で開催中の「第61回全国矯正展 全国刑務所作業製品展示即売会」(6月1日まで)を訪れ、オープニングセレモニーに出席した。

 杉は「15歳から慰問を始めて、今年でちょうど60年。たくさんの受刑者を見て、講和をしたり歌を歌ったりしてきたが、できたら刑務所に来ないでほしい。いくら言っても分からない人がいる」と話を始めた。

 続けて「最近、警察庁の仕事で、オレオレ詐欺、特殊詐欺を根絶しようと全国を飛び回っているが、相手は演技派で皆さんは絶対にだまされる。だが、だまされると1人受刑者をつくることになる。そのためにはだまされないでほしい」と呼びかけた。

 さらに「このところ訳の分からない事件や事故で、子供たちが犠牲になる。何があるか分からない世の中で、防ぐ手立てがないので“明日は我が身”と思ってしっかり歩いてほしい。くれぐれもぼんやり歩かないで。そして、物品を購入することが、再犯を防ぐことにつながる。ご理解をお願いしたい」と頭を下げた。

 もう決して罪は犯さない。受刑者が魂を込めて作った物品は、一つひとつに個性がある。杉は「指導の先生の情熱、刑期の長さで作品は変わる。これらをブランド化して、刑務所で作られるものが社会に出回るようにしたい。仕事をやりつけるのが再犯の分岐点になる。しっかりした技術を身につけ、資格を取って、塀の外で生かしてほしい。その集大成がここ。刑務所で作る物は質が良くて優れている。おみこしなど伝統を受け継ぐ製品も多数ある。受刑者の持つ使命の中の大きな比重を占めると思う」と説いた。

 60年間、慰問を続けた杉は、全国津々浦々の刑務所を知り尽くしている。「刑務所作業品はもっと進化したほうがいい。網走刑務所はA5ランクの和牛を育てているが、熟成肉の技術をもっと研究した方ほうが、受刑者に役立つと思う」と指摘した。

「函館少年刑務所の前かけはよく売れる。刑務所の名前を入れたほうが絶対に売れる。刑務所をブランド化させれば、皆が集めだすと思う。創意工夫を凝らし、集めようかと思わせる魅力があったほうがいい。安倍総理に函館少年刑務所の前かけを送ったら『これで焼きそばを作ります』と言われた」。杉はそうほほ笑んだ。

 イベントには石田純一(65)、元AKB48総監督の高橋みなみ(28)、ものまね芸人のホリ(42)、落語家の桂才賀(68)、お笑い芸人のゴルゴ松本(52)、歌手の大川栄策(70)、“受刑者のアイドル”こと女性デュオの「Paix2」(Manami、Megumi)各矯正支援官も出席。関東地方では、6月8〜10日の府中フォーリスを皮切りに、各地で矯正展が行われる。