「第82回美空ひばり生誕祭」が29日、都内で行われ、“歌謡界の女王”故美空ひばりさん(享年52)の息子で、ひばりプロ社長の加藤和也氏(47)が出席。ひばりさんの生涯売り上げ枚数が、1億枚を突破したことを発表した。

 この日は女王の偉業をたたえるように降り続いた雨がやみ、見事な“ひばり晴れ”となった。ひばりさんが旅立った平成元年には、レコード、CDなどを合わせた総売り上げが9690万枚だったが、所属していた日本コロムビアが没後30年の令和元年に集計したところ、前人未到の1億1700万枚に達していたことがわかったという。

 没後もカセット、CDが着実に売れ続けたためで、配信では「川の流れのように」がダウンロード、ストリーミング合わせて500万再生を超えていることから、女王の歌声が昭和、平成、令和という時代を超えて愛されてきたことがわかる。

 加藤社長は「皆さんが一枚ずつ買ってくださったおかげ。子供のころ、お袋から『レコードを買ってくださるファンのおかげで、あんた生活できてんのよ』と聞かされた」と感謝した。

 そして「売り上げが日本の人口とほぼ同じで、改めてすごいなと驚いた。お袋が他界したことがきっかけで、若者に知ってもらったという経緯があるので、今後は令和に美空ひばりを知ってくれた若者に、僕が還暦になった時にあいさつさせてもらいたい」と、母の歌声がさらに歌い継がれることを願った。

 実際、HKT48を卒業した指原莉乃(26)も、前日(28日)の「指原莉乃11年ありがとう!大感謝祭」(マリンメッセ福岡)で、秋元康氏(61)作詞の「川の流れのように」を熱唱した。加藤氏は「うれしいです。ぜひ、お礼を言いたい」と述べた。

 イベントには、母の女優・中村メイコ(85)がひばりさんの大親友だった作家・神津カンナ(60)も駆けつけ「ひばりさんの亡くなられた年をとうに超えて、なんであんなに大人だったんだろうとひしひし感じる」と、ひばりさんに敬意を表した。