猪狩ともか「ダラけている」「行儀が悪い」わけじゃない! 車いすに理解求める

2019年05月28日 16時40分

渋谷区議の橋本氏(左)と猪狩ともか

 渋谷区議の橋本ゆき氏(26)、地下アイドルグループ「仮面女子」の猪狩ともか(27)が28日、都内で行われた障害者向け求人サイト「エラビバ」サービス開始発表会見(スペシフィック主催)に出席した。

 東大卒の桜雪こと橋本氏は3月末をもって仮面女子を卒業し、4月の区議選で初当選を果たした。きっかけとなったのは猪狩の存在だ。2人は2年間、仮面女子の同僚として過ごしていたが、昨年4月に猪狩が不慮の事故で脊髄を損傷し、両下肢まひになった。

 そこから懸命なリハビリを経て“車いすアイドル”として再び立ち上がる姿を見て刺激を受け、「障壁を乗り越える街づくりをしたい」と考えるようになったという。

 橋本氏は「猪狩の事故を受けて人間、何が起こるか分からないと感じたし、超人的な回復力でわずか4か月でステージに復帰した時には、どれだけ励まされたか。自分が同じ境遇なら、そんなに頑張れたかわからない」とコメント。

 続けて「障害を持った方が諦めずに挑戦でき、笑顔でいられる社会を実現するには、政治に携わる必要があると思った。テクノロジーなどを活用し、行政、民間がそうした思いを大切にできる仕組みをつくりたい」と語った。

 一方の猪狩は「まさか議員になるとは。夢をかなえてすごいと思う。こうして違ったフィールドで活躍する姿を見るのがうれしい」と橋本氏との再会を喜んだ。

 そして「今は前と同じスケジュールでは働けない。連日のお仕事だと体力的にきつく、途中、1時間くらい横にならないと体が持たない。形を見ると横になっているからダラけているのかと思われるかもしれないが、健常者がイスでちょっと休むのと同じ行為とわかってもらいたい。それと、車に乗っている時に足がむくんでしまうので、行儀が悪いと思われるかもしれないが、タオルで隠して足を投げ出している」と障害への理解を求めた。

 猪狩は研究生としてのステージデビューから、1004日の下積みを経て仮面女子昇格を果たした苦労人だ。いつも夢に向かって人一倍努力を重ねてきた。障害を負ってもその姿勢は変わらない。

 この日も「年末にある仮面女子のワンマンライブに向けて体力をつけ、一曲でも多く出演したい」と次なる目標に向かって、静かに闘志を燃やした。