15日放送のフジテレビ系「とくダネ!」は、2つの団体が開催する「ミス慶應コンテスト」問題を取り上げた。

 今月8日、慶大の学生団体「KOPURE」が公式サイトで「ミス慶應コンテストは今年から生まれ変わります。新たに運営団体を立ち上げ、これまで以上に多くの方から愛されるコンテストを創り上げます。皆さまの想いを胸に、新たなファイナリストたちの挑戦が始まります」というメッセージを掲載し、「ミス慶應コンテスト2019」のファイナリスト6人を発表した。

 一方、ミス慶應コンテスト実行委員会は公式サイトに「私達、ミス慶應コンテスト実行委員会は、2018年1月、ミス慶應コンテストの開催を目的に発足し、2018年11月26日、ミス慶應コンテスト2018を開催しました。そして、私達は今年もミス慶應コンテスト2019を創り上げます」と掲載。10日にファイナリスト7人を発表した。

 実行委員会側はKOPUREの「今年から生まれ変わります」という文言が、「実行委員会がなくなったような印象を与える」「コンテスト開催を引き継いだかのような印象を与える」として、内容証明で削除を求めた。KOPURE側は弁護士と相談し「問題ない」と、削除依頼には応じていない。昨年に続いてコンテストを開催する実行委員会側は番組の取材に「事前の通告もなく驚いた」と話した。

 ファイナリストの顔ぶれは異なり、このまま開催されると2人の「ミス慶應」が誕生する。番組の取材に応じた実行委員会側のファイナリストは「本当のミス慶應はどちらなのかという論争になってしまうかと思うんですけど、ミス慶應が2人いても、それはそれで新しい感じがしていいのではないかと思います」と容認。一方、KOPUREのファイナリストは「何かしらの思いを持って出場しているので、誰も傷つかなければいいなと思います」と複雑な心境を打ち明けた。

 ミスコン対立についてMCの小倉智昭(71)は「頭のいい学生が多いんだから、こんな問題で弁護士立ててやるなんて…。学生同士で話し合えばいいんじゃないの?」とあきれ気味。同大OBの伊藤利尋アナウンサー(46)は「お金もからんでビジネス的な要素もある。学芸会的なものではなくなっている」と説明した。“女子アナウンサーの登竜門”と呼ばれ、中野美奈子アナウンサー(39=フリー)らを輩出した同コンテストの付加価値は高く、卒業後の進路に大きく影響を与えるのは間違いない。小倉は2人の「ミス慶應」誕生について「ボクシングのように統一戦やればいいのに」とジョーク交じりに提言した。