テレビ朝日系のバラエティー番組「アメトーーク!」は18日、2月14日放送の「高校中退芸人」に不適切な内容があったとして謝罪した。

 大阪府立西成高校、西成地区についてのエピソードを紹介中に、事実と異なる内容や差別的な表現があったという。西成地区については「行かない方がいい地域」と差別を助長するような表現があった。

 また、西成高校については「椅子が机と繋がっている理由は投げられないようにするため」「窓がガラス素材でない理由は、ガラスだと割る人が多いから」「トイレットペーパーを職員室に取りに行く理由は、盗まれるから」などの事例を不良生徒対策と紹介。「当時9クラスあった学年が卒業時には5クラスになった」との説明も含め、誤りだったという。

 学校が荒れているような印象を植え付けられた視聴者からは「新1年生がいるのに、この時期に出すのはいい影響を与えない!」などと番組を批判する声が上がった。

 実際、西成高校の在校生や卒業生の反応はどうなのか。ネット上から見えてきたのは、番組が放送したイメージとは異なる西成高校の姿だ。

「私の姉は卒業生ですが、誇張し過ぎかな。大阪の府立高校の机と椅子は、どの高校でもくっ付いてるよ(笑)」

「西成高校普通にいい学校やな。入学前に想像してたときの西成高校のイメージガラッと変わった」

「正直西成高校めちゃやばい不良校かと思ってたけどそんなことないな!」

「今の西成高校、私の高校時代のときの教頭(中略)が校長になった頃から、血のにじむような努力で様々なことにチャレンジできる学校に変わっていますよ」

 別の卒業生によると、荒れていた時期も確かにあったようだ。

「三年になったら9クラスから5クラスになるんじゃなくて3クラスや あとトイレもタバコ流し過ぎて詰まって半分無かったし」

「窓ガラスなんかすぐに割るから最初から無いし留年生が多くて同級生の半分が先輩やった。他校が来るのを阻止するため、文化祭や体育祭は無し」

「20年以上前だけど、学校の塀の上に有刺鉄線が巡らされているのを見て、ただならぬ雰囲気を感じたことがある」

 ただ、時代の変化とともに、生徒の質も学校の教育システムも変化。実際、口コミサイトなどによると、在校生の不満は少なく、評価は高い。“西成伝説”は過去のことのようだ。