東京・港区議選(21日投開票)に「スマイル党」総裁のマック赤坂氏(70)が立候補。都知事選や衆・参院選など13連敗中だが“泡沫候補の星”は最後のチャレンジで奇跡を起こせるのか――。マック氏は2007年の港区議選を皮切りに国政選挙(衆・参院選)4度、東京都知事選4度、大阪府知事選、新潟県知事選、大阪市長選、東京都議選を戦ってきたが、いまだに当選はない。引退もチラついていた中、今回の出馬を後押ししたのは、先月永眠した内田裕也さんだった。

 マック氏は「1991年の都知事選で、彼が個性的な政見放送(パワー・トゥ・ザ・ピープルを熱唱)を初めてやった。政見放送で何をやってもいいんだと感銘を受けた。親交もあっただけに亡くなったのはショックだったね」と言う。

「スマイル!」と絶叫したり、コミカルな動きで話題となったマック氏の政見放送は、裕也さんからインスピレーションを受けたものだった。

「ほかにも羽柴秀吉(本名・三上誠三)さんや又吉イエス(本名・又吉光雄)さんら、政治を個性で変えようとした人たちが次々と亡くなった。(泡沫候補といわれた中で)残ったのは自分だけ。生きている自分が最後のトリデにならんといけないと思った」と神妙に話す。

 国政選挙や首長選挙へ出馬してきたマック氏だけに区議選はスケールダウンの印象は否めないが、こう力説する。

「日本は本当にこのままでいいのか!? 国会はくだらないことで税金を無駄遣いしているし、区議会も同様。国政と区政を比べたら、土俵は小さいけれども区議の立場で主義主張をしていけば、より理解が得られる。中に入っていくことで変えていきたい」

 港区は定数34人に対し、54人が乱立する激戦区。知名度はある意味で高いマック氏だが、地方選で有権者の関心は必ずしも高くなく、国政選挙とは違った難しさにも直面している。“14度目の正直”となるか――。