映画「居眠り磐音(いねむりいわね)」(5月17日公開)の公開前プレミアイベントが行われ、主演の松坂桃李(30)、ダブルヒロインを務める木村文乃(31)と芳根京子(22)ら主要キャストが出席した。

 同映画はコカインを摂取したとして麻薬取締法違反の罪で起訴されたテクノバンド「電気グルーヴ」のメンバーで俳優のピエール瀧被告(51)が降板した。

 3月29日には関前藩国家老・宍戸文六を演じた瀧被告の代役を奥田瑛二が務め、出演シーンの撮り直しを発表。公開が危ぶまれたが、予定通り5月17日の公開が発表されている。

 瀧被告はこの日、保釈保証金400万円を納付。勾留先の警視庁東京湾岸署から保釈されるとあって、イベント前から10台近いテレビカメラ、約80人の報道陣が詰めかけた。

 ピリピリムードが漂う中で、観客を入れるイベント前には、報道陣にキャストらの登壇と降壇時を含めて「ピエール瀧さんの代役に関しての質問は答えられないので、声かけは一切ご遠慮ください」と通達があった。

 また、観客を入れた後のイベント開始冒頭、アナウンスでも、瀧被告を“一部キャスト”として降板を伝え、奥田の起用と予定通りに公開することが報告された。

 同映画は、佐伯泰英氏による時代劇小説を実写化。本来は上映する予定だっただけに、登壇した最初のあいさつで、主演の松坂は「まずは今回、本編をお届けできない中でも、こんなにたくさん集まっていただきありがとうございました。皆さまの応援と支えで、無事に公開されます」と語った。

 登壇した本木克英監督は「思わぬことでご心配をかけることになりましたが、撮影のメドも立ちました。ギリギリですが、アップグレードさせて撮影したい」。続けて「奥田瑛二さんに心より感謝します」と感謝し、「あの一件の後、何人もの俳優さんが自分でよければやるよ、と言ってくれた。この場を借りて感謝したい」と頭を下げた。