フリーアナウンサーの辛坊治郎氏(62)が29日、大阪市の読売テレビで、司会を務める討論バラエティー番組「そこまで言って委員会NP」(日曜午後1時30分)の取材会に登場した。

 これまで“副議長”として番組を仕切ってきたフリーアナウンサーの渡辺真理(51)に代わり、同局の黒木千晶アナ(25)が“秘書”として加入。辛坊氏は初陣を飾った黒木アナに「生放送じゃないので、言いたいことがあれば間髪入れずにズバッと言えばいい。だんだん慣れますよ」とエールを送った。

 また、この日は、9年間MCを務めた同局朝の情報番組「朝生ワイド す・またん!」を卒業した。辛坊氏といえば、これまでの経歴から、選挙のたびに出馬の噂が絶えなかったが、「す・またん!」の卒業で時間的な余裕が生まれることになった。出馬について聞かれると「天命のない人間が政治をやれば乱れる。かつて何回か本気で出馬を考えたこともありますけど、天命がないからやめた。将来、天命があればあり得るかもしれないけど、夏の参院選は絶対にない」と否定したものの、言葉の端々には政治への関心がにじむ。親しい間柄の橋下徹氏が「2万%あり得ない」と否定した後、大阪府知事選に出馬したのは有名だが、辛坊氏は「2万%あり得ない?」の質問に「2万%ですよ」と笑った。

 そんな辛坊氏に、政界関係者は「有権者の好き嫌いはあるでしょうが、関西での知名度も抜群。出馬の噂が絶えない貴乃花さんと同じで、参院選の比例に出馬したら相当な票を取れるでしょう」とみている。

「そこまで――」には安倍晋三首相がたびたび出演している。旧知の安倍首相から出馬を直接打診されるようなことがあれば、辛坊氏が“天命”と感じてもおかしくないはずだ。