「第40回日本アカデミー賞」優秀賞(いわゆるノミネート)が16日、都内で発表され、3月3日の授賞式で司会を務める俳優・西田敏行(69)と女優・安藤サクラ(30)が出席した。西田は同賞協会組織委の副会長として、安藤は昨年「百円の恋」で最優秀主演女優賞を受賞した縁で大役を任された。

 西田はあいさつの中で「世の中いま、どんどんどんどん政情不安と言いましょうか、何て言いましょうか、心が、人心穏やかならざるものを感じます」とポツリ。昨年、薬物中毒では?との噂がネット上で飛び交い、出演ドラマ「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」(テレビ朝日系)の制作発表や、「徹子の部屋」(同)出演時などに否定するハメになったことを思い浮かべたのだろうか。

 一方「1年間、この司会のことを考えていた」という安藤は、初詣でおみくじを引いたら「とにかく目上の方に頼りなさい。そうすればうまくいく。ただ、だからといって調子に乗るとダメだ」と書かれていたと告白。「もうそれ読んだ瞬間に“あ、これはきっとアカデミー賞の司会のことだな”と思いまして。なので西田さんに頼りながら、調子に乗らないように、とにかくあとは受賞者の皆さんに粗相がないように務めたい」と抱負を語った。

 西田の司会は4年連続6回目。安藤も昨年と3年前の2度、スポーツ紙7紙主催のブルーリボン賞授賞式で司会歴がある。

 そんな安藤を西田は「全てを包括して楽しんでしまう才能をお持ちだと思うんですね。ですからたぶん、不安であるとか心配であるとか、そういうことを心配する自分を含めて楽しんでいただける、そういう大きなキャパシティーを持ってる女優さんだと思います」とベタ褒め。「そういう天才的な表現術みたいなものはどこで醸成されたのかってことを、司会しながら探っていきたい」と話した。