5月予定のカンヌ映画祭中止も 感染者約3000人の仏にも影響深刻

2020年03月14日 17時00分

昨年パルムドールを受賞したポン・ジュノ監督

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、スポーツや芸能イベントの中止や延期が世界中で相次ぐ中、「第73回カンヌ国際映画祭」(5月12~23日、フランス・カンヌ)も開催を不安視されている。

「欧州では、感染者数と死者数が激増しているイタリアばかり注目を集めていますが、フランスもかなり多い。フランス連帯保健省によると、13日現在で感染者数2876人、死者数は61人に上っており、予断を許さない状況です」と話すのは映画関係者だ。

 カンヌ映画祭といえば、ベネチア、ベルリンと並ぶ世界3大映画祭の一つ。華やかなレッドカーペットと、コンペティション部門など栄誉ある各賞、さらにはマーケットも開かれ、映画人にとっては最高の舞台だ。今年はスパイク・リー監督が審査委員長を務めるとあって注目を集めていたが、雲行きは怪しい。

 現地関係者が言う。

「屋内などの閉鎖空間に1000人規模で集まるイベントが中止になりましたし、ルーブル美術館も閉鎖。マクロン大統領は、16日からフランス全土の学校を休校にすると発表したうえ、国境閉鎖まで示唆したので、カンヌ映画祭も開催は難しいのでは。審査員のスケジュールも関係するので、延期ではなく中止になりそうです」

 だが今年、中止になることでカンヌ映画祭が変わるきっかけになるかもしれない。前出の映画関係者は「世界の有名映画賞が次々に動画配信サービス『ネットフリックス』の参入を認めていますが、カンヌだけはかたくなに拒否してきた。でも中止になれば資金的な打撃は大きく、解禁にかじを切らざるを得ないと思われます」と指摘する。

 英紙「ガーディアン」によると、カンヌ映画祭側は「映画祭のトップが行政と連携して、あらゆる対策を取る」と開催の意向を示しているが、果たしてどうなるのか?