映画の巨大市場・中国 新型コロナで劇場閉鎖からの最悪シナリオ

2020年02月22日 17時00分

 新型コロナウイルス汚染の余波はハリウッドも直撃だ。巨大市場である中国で予定されていた、今年の目玉作品と注目される007シリーズ最新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」のプレミア上映が延期。米アカデミー賞受賞作品の「1917 命をかけた伝令」や「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」など、話題作の公開も宙に浮いたままとなっている。

 米経済誌「フォーブス」によると、「ノー・タイム・トゥ・ダイ」は中国各地で4月中旬リリースが決まっているが、主演のダニエル・クレイグらが出席するレッドカーペットイベントなどは全て中止。大都市での封鎖が続くなか、映画館など多くの人が集まる施設が閉鎖されたままの中国では、上映そのものが流動的だ。

 一方、米芸能誌「バラエティ」は今週、ハリウッドの映画会社ソニー・ピクチャーズで配布された社内通達書を入手した。先日の米アカデミー賞で同社製作の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」や「ストーリー・オブ・マイライフ」などがオスカーを受賞。大いに盛り上がり、新作の製作もめじろ押しだったが、突然の新型コロナ禍で水を差された形だ。

 バラエティ誌によると、通達書は「新型コロナウイルスのアウトブレークは世界中の人々に大きな衝撃を与えている。ニュースは日々刻々変化する状況を伝えている」とした上で、アジア・パシフィック地域への出張は中止するよう指示。テレビ会議などの利用を求めている。

 ライバル社のユニバーサルやパラマウントも同様の対応をとっているという。

 そんなハリウッドが今一番恐れているのが、新型コロナによるパンデミック拡大で映画館が閉鎖され、製作がストップすることだと同誌は指摘。もしそういう事態になれば、映画業界が致命的なダメージを受けるのは避けられないとしている。