草なぎ剛 主演映画の見どころは開き直りで出た“クズの極みダンス”

2019年09月03日 18時16分

撮影エピソードを明かした草なぎ(左)と市井監督

 元SMAPの草なぎ剛(45)が3日、名古屋市内で主演映画「台風家族」(6日公開)の取材会見に市井昌秀監督(43)とともに臨んだ。

 今作には強制性交罪に問われ逮捕・起訴された新井浩文被告(40)が次男役で出演。その影響でお蔵入りの可能性もあったが「皆さんの支援のおかげで」(市井監督)3週間限定ながら、無事公開にこぎつけた。「いろんなケースがあるんだなと思いました」と草なぎもホッとした表情だった。

 物語は銀行で2000万円を強奪し、行方不明となっていた両親の葬式から始まる。10年ぶりに集まった鈴木家の4人きょうだいが、遺産相続で見せる“クズっぷり”をベースに、笑いと涙、ブラックユーモアも交えた、まさに台風のような物語だ。

 特に長男・小鉄役を務めた草なぎの、メーターの針を振り切った演技は見どころのひとつ。「ずるいんじゃなく、こずるい。小物感がある」(市井監督)という小鉄に対し、草なぎも「すごくクズなやつです(笑い)。でも、あまりにも監督の脚本がしつこいので、だんだん面白くなってきた。小鉄は周りの目を気にしない。ぶれてないから、突き詰めるとカッコいいんじゃないか、とすら思えていた」という。

 小鉄が開き直る場面で見せる“クズの極みダンス”はその白眉といえる。

「監督は(ダンスの)打ち合わせをやろうよ、とすごく言ってきたんですが、面倒くさくて家で考えてきますって、ウソついて、考えてこなかったんです。それで本番を迎えた中で、あせって出たリアルな踊り。俺はできる子だ、俺の中の振り付け師出てくるぜ!みたいな感じでした」

 8月31日に東京都内で行われた初試写会イベントでは、撮影した昨夏を思い出し「暑い」を連発。その反省から「新幹線の三河安城駅で今日は言わないと誓った」はずが、市井監督の熱のこもった演出を振り返ったことで、結局「熱い」「暑い」を何度も口にし苦笑する場面もあった。

 徹頭徹尾クズなのに、そんな熱くて愛のある演出により不思議な爽快感を感じる今作。「ぜひ見てほしい」(草なぎ)というラストシーンで待つのは涙か笑いか。