慰安婦テーマ映画「主戦場」で泥沼バトル 「出演させられた」識者の言い分と監督の主張

2019年05月31日 17時00分

上映差し止めを求めた藤岡氏(左)ら

 旧日本軍の慰安婦問題を扱った映画「主戦場」で、出演“させられた”と主張する学者らが30日、都内で会見を開いて上映差し止めを求めた。

 日系アメリカ人のミキ・デザキ監督の作品で、保守派論客と、元慰安婦側の支援団体関係者や学者らにインタビューしたもの。4月20日の公開からロングランを続けていて、動員は2万人を超えて配給の東風によると「ドキュメンタリー映画としてはヒット」。

 ただ保守派論客は歴史修正主義者とのレッテルを貼られたという。会見に出席した「テキサス親父日本事務局」の藤木俊一氏らは、デザキ監督が上智大大学院生だった当時、学術研究(卒業制作)を理由にしていたため、インタビューに応じたとしている。また、商業映画への出演は承諾していないとも。

「新しい歴史教科書をつくる会」の藤岡信勝副会長は「櫻井よしこさんとかケント・ギルバートさんの名前を挙げて、保守系の大物が出ているぞということを宣伝材料にして、(保守派論客を)侮辱して嘲笑の対象にしている」と憤る。

 その上で、出演者7人が連名で「肖像権の侵害」「上映差し止め」をデザキ監督と東風に求める。また、法的な訴えも検討している。ケント氏と櫻井氏の肖像権は「億単位」に上るともいわれ、高額訴訟になる可能性がある。

 一方、会見開始と同じタイミングでデザキ監督の声明がネットにアップされた。2018年10月の釜山国際映画祭への出品を出演者らにメールで報告したという。

 藤木氏からの「映画に関するアップデートをありがとう そしておめでとう」との返信を紹介。そして「彼らは映画が一般公開されると知っていましたし、そして公開にとても乗り気だったのです」と述べた。主張は平行線だ。デザキ監督らの反論会見は来月3日に予定されている。