【カンヌ映画祭】韓国初のパルムドール ポン監督が愛する“クールジャパン”

2019年05月27日 17時00分

快挙にガッツポーズのポン監督(ロイター)

 第72回カンヌ国際映画祭の授賞式が25日(日本時間26日未明)、フランス・カンヌで行われ、コンペティション部門の最高賞パルムドールに韓国のポン・ジュノ監督(49)の「PARASITE(パラサイト)」が選ばれた。韓国映画の同賞受賞は初めて。昨年の是枝裕和監督「万引き家族」に続き、2年連続でアジア勢が栄冠を手にした。

「パラサイト」は家族全員が失業中の一家の長男が、裕福な家庭の家庭教師を引き受けたことをきっかけに起きる悲喜劇。

 仏女優カトリーヌ・ドヌーブから授与されたパルムドールを高々と掲げたポン監督は「まさかパルムドールをもらえるなんて思ってもみませんでした。本当に光栄です。すべての俳優やスタッフに感謝したいと思います」と喜んだ。

 21日(現地時間)の公式上映では、上映中に何度も拍手や歓声が湧き起こるなど下馬評は高かった。審査員の満場一致の決定だったという。審査委員長のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督は「ユーモラスで優しく、そして現実の問題に直結していました」と絶賛を惜しまなかった。

 ポン監督は1990年代前半にインディペンデント映画「白色人」などを手がけた後、2000年「ほえる犬は噛まない」で本格的にキャリアをスタート。「グエムル―漢江の怪物―」(06年)、「スノーピアサー」(13年)、「オクジャ/okja」(17年)など話題作を次々世に送り出した。

 映画関係者は「漫画が大好きで一時は漫画家を目指していたこともあるそうです。絵コンテも自ら描く珍しい監督。本人いわく、漫画と映画は相通じるものがあるらしい。日本の漫画家もリスペクトしていて、特にお気に入りは松本大洋氏ですね」と明かす。

 今後、日本の漫画がポン監督によって実写化される日が来るかもしれない。