個性派ミュージシャンのGACKT(45)、俳優の伊勢谷友介(42)、女優の二階堂ふみ(24)らが22日、都内で行われた究極の埼玉ディスり映画「翔んで埼玉」(魔夜峰央原作、武内英樹監督)初日舞台あいさつに立った。

「パタリロ」で知られる魔夜氏の作品は、中世的なキャラや描写が多いことで知られるが、本作で早くも話題になっているのは、数々の美人タレントと浮名を流してきたGACKTと伊勢谷という芸能界きってのモテ男同士が唇を重ねる場面だ。

 伊勢谷が「いろんなことがありすぎて、役者として何やってんだろうなと思いながら演じていた。台本になかったシーンまで出てきた」と言うように、原作や台本にないボーイズラブ(BL)的なシーンが追加された。

 武内監督は「もともとなかったが、BL的な雰囲気が出るのでどうしても、というGACKTさんの提案があった。伊勢谷さんは1週間抵抗したよね」と説明。GACKTは「それは言わない約束。どうしても伊勢谷君とチューしたくてね。こういうのは公私混同だから」と不敵な笑みを浮かべる。

 伊勢谷は「GACKTさんとは同性だし、ボクは女性が好きですからね」といつになく“女好き”を強調しながらも「GACKTさんの乳首がギリギリ見えてるなと思いながらチューさせてもらった」と苦笑した。

 GACKTは「キスシーンがだいぶ短くなっているなと思った。伊勢谷君は本当にまじめで、本番前に監督に(手にスティックを持ちながら)『GACKTさんの左の乳首をなめ回しながら右の乳首をぐるっと回って、こんな感じで大丈夫ですか』と確認していた。ボクは何やってるんだろと思っていた」と暴露し、笑いを誘った。

 伊勢谷は「GACKTさんはボクとキスした後に、口も拭かずに待っていらっしゃった。ボクはGACKTさんの懐で温かく芝居をさせていただいた」と、すっかりGACKTのとりこになった様子で、武内監督も「GACKTさんとのキスシーンの後、伊勢谷さんは『別に女性とするのと変わらないや』と言っていた」と証言した。

 二階堂は「キスシーンがあるとは聞いていたが、ここまで本格的なものをされているとは思わなかった。すごい役者根性」と感心しきり。伊勢谷はGACKTのおかげで、そっちの世界に目覚めたようだ。

 この日、朝からテレビ番組に出まくって映画をPRしたGACKTは「あるテレビ番組のインタビューで、埼玉の人が『埼玉県人は土地も心も広いので、このくらいでは怒りませんよ』と顔を引きつらせながら話していたのが印象に残っている。この映画が埼玉の発展に貢献することを、ほんの少し思っておきたい」と語った。司会はフジテレビの宮澤智アナウンサー(28=埼玉県入間市出身)が務めた。