目玉なし!平成最後の紅白 現場の困窮

2018年11月13日 17時30分

NHKホール

 今年の紅白はどうすりゃいいんだ!? 一昨年、昨年とチーフプロデューサーを務め、手腕を評価されていた男性幹部がセクハラで懲戒処分されれば、徴用工裁判や原発Tシャツに“ナチス帽”の問題の余波で、出場が有力視されていた韓流アーティストの選考の練り直しも不可避になりそうなNHK紅白歌合戦。一両日中にも出場歌手が発表されるが、例年以上に“目玉なし”といわれる平成最後の紅白の現場から悲鳴が上がっているという。

 先週9日、司会陣が発表された「第69回紅白歌合戦」(12月31日午後7時15分)。総合司会は昨年に続き、ウッチャンナンチャンの内村光良(54)と桑子真帆アナウンサー(31)が務める。紅組は女優の広瀬すず(20)、白組は嵐の櫻井翔(36)が指名された。注目の出場歌手も数日中に発表される見通しだ。

 しかし“平成最後”という歴史に残る紅白なのに、今年は例年以上に盛り上がりに欠け、出場歌手の選考も、ギリギリまで難航している。

「昨年は今年9月の引退を発表していた安室奈美恵が出場するかが各メディアで報じられ、関心を集めた。今年は『U.S.A.』でヒットを飛ばしたDA PUMPと、世界的に活躍する韓国グループ『防弾少年団(BTS)』の出場報道が注目されたぐらい。そのBTSは“原爆Tシャツ問題”が大騒動になっているし…」(テレビ局関係者)

 BTSをめぐっては、過去にナチス親衛隊の記章をあしらった帽子をかぶったりしたことが米ユダヤ系団体に非難され、新たな問題になった。

 日韓関係では徴用工裁判で、日韓請求権協定を覆した韓国最高裁の決定に日本政府は猛反発。国民感情に司法までもが左右されてしまう韓国の姿に、日本中からうんざりする声が噴出している。このまま日韓の摩擦が強まれば、受信料で成り立つNHKの看板歌番組に韓流アイドルグループが出演することは難しい。

 本紙既報のように、先月、韓国のまとめ記事サイトで韓国の7人組グループ・BTSメンバーのジミンが過去に原爆投下を肯定するかのような文言が入ったTシャツを着た写真がアップされ、日本で猛批判の嵐が巻き起こった。9日放送のテレビ朝日系音楽番組「ミュージックステーション」(Mステ)へのBTS出演は急きょ取りやめになった。「今年はBTSなど韓流グループを一つの目玉にしようと動いてましたが、徴用工の問題で日韓関係が急速に悪化。Mステ出演がなくなり、泥を塗られたBTSの事務所側も『もう出ない』と、紅白を含めた日本の音楽番組に出演することに難色を示しているともいわれています」(レコード会社関係者)

 初出場歌手も注目されるが、今年のサッカーW杯でNHKのサッカーテーマ曲に「VOLT―AGE」が起用されたロックバンド「Suchmos(サチモス)」、シンガー・ソングライター米津玄師らが挙がっているが、目玉と言えるほどのインパクトはない。

 一方、9月にはNHKのエンターテインメント番組部の元部長の50代男性職員が、同局内の女性職員にセクハラ行為をしたとして今年8月、停職3か月の懲戒処分を受けていたことが判明。この職員は16年に部長に就任し、同年と翌年の紅白歌合戦の責任者を務めた“大物”だったが、別のセクションに異動し、今年の紅白には関わらない。

「彼は2年連続で紅白責任者を務め、一昨年はタモリとマツコ・デラックスを登場させたり、当時のヒット映画『シン・ゴジラ』とコラボしたり、歌手部門では朝ドラの主題歌を歌った宇多田ヒカルを初登場させた。昨年は引退前の安室奈美恵を自ら口説き落とし、話題を作ってきた人物だった」(前同)

 紅白の現場で動くスタッフたちには、困った事態も起きているという。

「セクハラ処分もありますが、社員の過労死問題で批判を浴び、上層部は紅白の労働環境にもナーバスになっている。紅白に向けての飲み会も『セクハラに気をつけろ』と。また、ハードな現場なのに『適度に休憩を取れ』とか言われても無理な話です!」(NHK関係者)

 NHK内部から悲鳴が上がっている状況だが、出場歌手発表で世間をアッと言わせられるか。