先月中旬に火がついた、韓国の男性7人グループ「防弾少年団(BTS)」のメンバーが日本への原爆投下を肯定する文言の入ったTシャツを着ていた“原爆Tシャツ問題”が、さらに大きな騒動になっている。そんな中でも7日にリリースしたシングルはオリコンのデイリーランキング1位。ドキュメンタリー映画が15日に日本でも公開され、13日には東京ドームからツアーがスタートする。これほど日本で愛されているのに、BTSはなぜ反日行動を取るのか。

 予定されていた9日の「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)への出演が、土壇場で中止になって以降、韓国紙の朝鮮日報、中央日報などが、この問題に触れている。

 Mステ出演中止について、朝鮮日報は10日付で「日本の極右性向メディア『東京スポーツ』が先月26日に問題視していた」と取り上げた。

 また、中央日報は11日「(与党の)『共に民主党』の洪翼杓首席報道官が『日本の放送局が政治的な理由でBTSの出演を取り消したとすれば望ましくない』との立場を明らかにした」「(最大野党・自由韓国党の)尹永硯首席報道官は『人気がとても高いスターなのにメンバーのうち1人が着たTシャツだけで出演を取り消したというのは日本の文化的低級さを端的に見せつける行動』と批判した」と伝えた。

 さらに、2015年のプロモーションビデオで、リーダーのRMが原爆投下によるきのこ雲が背中にプリントされた“原爆ブルゾン”を着ていたことも発覚し、騒動は広がっている。

 ちなみに9日以降、米CNN、英BBC、衛星テレビ局アルジャジーラなども、「原爆TシャツでBTSのテレビショーがキャンセル」と報じている。

 日本にも熱心なファンが多数おり、BTSも日本語を勉強したり、日本のファンを大切にしているのも確かだろう。しかし、日本で人気があればあるほど、日本のファンに愛嬌を振りまけばまくほど、逆に本国では反日の意思表明をしなければならないという矛盾とジレンマに陥ることになる。

 韓国事情に詳しい文筆人の但馬オサム氏は「韓国人にとって反日は思想を超え、完全なドグマ(教義)と化しているからです。韓国人は、国家や国籍よりも民族の血が優先されます。だから、民族としてのアイデンティティーの証明が反日なのです」と語る。

 また、ある在日韓国人(帰化済み)の女優が韓国公演をしたとき、現地のマスコミの取材に対してこう答えている。

「日本国籍を取ったのは、保険などの恩恵のため。心まで渡したわけではない。血とはそういうもの」

 但馬氏は「まさに、これに集約されているのです。彼女の本心はどうか知りませんが、帰化した在日韓国人が本国で受け入れてもらうには『心まで日本人になっていない』『血が優先される』を明言することが必要とされるのでしょう。BTSが…とは言いませんが、日本で人気の韓流タレントが本国で反日的な言動を見せるのも『日本人にこびているのではない』というエクスキューズに過ぎません。『体は売っても心は売らない』。彼らもまた狂信的な反日教の犠牲者とも言えなくないのです」と指摘する。

 なお、メンバーがナチスのかぎ十字(ハーケンクロイツ)をデザインしたナチス親衛隊の帽子を着用し雑誌に出ていたことや、メンバー全員がコンサートで黒い軍服風の衣装で、真っ赤な真ん中に黒い記号が書かれた旗を振るなどナチス風の演出をしていたことが発覚。こちらも大問題になっている。

 但馬氏は「韓国は慰安婦問題を東洋のホロコースト、旭日旗を東洋のハーケンクロイツと呼んで、戦前の日本をナチスと結び付ける印象工作に余念がありませんが、こんなことでは説得力ゼロですね。以前も言いましたが、ソウルにはヒトラーからもらった月桂樹の木が大切に育てられています。日帝残滓といって桜の木を切り倒す韓国人が、ヒトラーゆかりの月桂樹は後生大事にしているのです」と話している。