韓国紙「中央日報」が本紙にかみついた。K-POPグループの防弾少年団(BTS)のメンバーが「原爆Tシャツ」を着ていたことを「あまりに非常識」と報じた先週の記事について、中央日報(電子版)は10月28日(日本語版は29日)「“腹が痛い”日本が文句をつける? 防弾少年団『非常識』」というタイトルの記事を掲載し「嫉妬」と片付けた。さらに30日(同31日)「徐敬徳教授『日本、BTSツアーを控えて揚げ足取り…BTSの影響力を恐れる』」というタイトルの記事を掲載。韓国事情に詳しい文筆人の但馬オサム氏が反論した。

 本紙は10月25日発行で、防弾少年団のメンバーが原爆投下シーンがプリントされたTシャツを着ていたこと、そのTシャツの文章は韓国の独立を祝うものだったことを取り上げた。また、別のメンバーが5年前から「歴史を忘れた民族には未来はありません」と反日ツイートしていたことも報じた。

 その上で、但馬オサム氏が「自国の歴史に対する根強いコンプレックスが表れています」として「李氏朝鮮が清国から独立できたのは、日清戦争で日本人が多くの血を流して戦ったからです。その日本から独立できたのは、日本の敗戦によるものです。つまり、彼らは一度たりとも自らの血を流して独立を勝ち取ったことがない」と解説する記事を掲載した。

 中央日報は28日「これを見た韓国ネットユーザーは『BTSに対する日本のコンプレックスが反映されたような記事だ』などの反応を示した」とネットの声で結論づけた。

 さらに同紙は30日、旭日旗を「戦犯旗」と呼び、米紙ニューヨーク・タイムズに広告を出すなど、世界に日本バッシングを発信し続けている誠信女子大学の徐敬徳教授のコメントを引き合いに「この『東京スポーツ』というメディアは数か月前にも『韓国の徐敬徳教授だけが執拗に“旭日旗”を“戦犯旗”と呼んでいる』ととんでもない揚げ足取り記事が専攻であるとても貧しい報道機関」とし「防弾少年団のグローバルな影響力に大きな恐れを感じている部分だとみることができる」とした。

 これらに但馬氏は「相変わらず反論にもなっていないひたすら感情的な反応ですね。別に韓国人である彼らが独立を祝うことに何の異論もありません。ただ、韓国の独立にまったく関係のない原爆を持ち出すことが非常識だと言っているのです。広島、長崎の原爆では朝鮮人も5万人の被害者を出しています。民間人の大量虐殺は明らかな戦争犯罪行為です。それを称賛する韓国人に、旭日旗は戦犯旗うんぬんと言ってほしくはありませんね」と指摘する。

 その上で「むしろ『アジアの小国はみな自分たちの血を流して独立を勝ち取ったが、韓国はそういった通過儀礼を知らない童貞国家だ』という私の弁に対して“歴史的事実”に基づく論理立った反論をしてほしいですね。韓国は今、南北統一の夢に躍っています。これだけは、他の国を巻き込まず自分たちの力で成し遂げてほしいものです。そのとき初めて、彼らは童貞国家から卒業できるのです」と但馬氏は話している。