【人生を変えることば選び】スピーチの熱量を上げるキーワードは「わたし」

2021年02月07日 10時00分

就任演説で熱弁を振るったバイデン大統領(ロイター)

【ほめ達・松本秀男 人生を変えることば選び】紆余曲折あった米大統領選も決着しました。就任式では今後の国の指針を示すべく、バイデン大統領の熱弁が注目を集めました。大国を引っ張るリーダーのスピーチはやはり迫力があります。

 一方、職場などでは「あの人のスピーチは熱がこもっていない」などと言われてしまう上司もいます。はたまた営業のシーンなどでも、いまひとつ押しが弱い部下もいます。何が問題なのでしょう?

 キーワードは「わたし(私)」です。

「私はこうしたい!」「私はこれを目指す!」「私はこうありたい!」「私はこれがベストだと思う!」と「わたし」が中に入るだけで、スピーチの熱量が大きく変わります。

 逆に「わたし」が入らずに、「関係部門とも協議の結果、この方針が最善との結論にいたりましたゆえ…」とか「当社の最新の技術を駆使した商品です」では、納得はするものの、その人の熱量は伝わりません。いろいろな理屈を踏まえた上で、「私はこう思う!」と伝えられると、本当にそう思っているのだなと熱をもって伝わります。

 人は理屈だけ、頭だけではなかなか動かないもの。心が動かされた時に人は動きます。

 ちょっとした例ですが、先日私は理髪店に行きました。行きつけの大きな店ですが、緊急事態宣言下で、その時間帯の客は私ひとりでした。いつもの担当の女性がいつものように切ってくれましたが、シャンプー前に、「松本さん、お時間あったらヘッドマッサージとかいかがですか?」と提案。普段は言われないので、おそらく売り上げ確保のためのおすすめでしょう。私も少しは売り上げ協力しようとメニューの説明を受けます。よくわからないので、「どれがいいのかなあ?」と聞けば、「私はこれが得意なんです!」と目を大きくしてニッコリ。迷うことなく「じゃあ、それ!」となりました。自信をもって「私は得意」と言うなら、間違いないだろうと思えますよね(一番高いコースでしたが笑)。

 表情もまた大切です。目を見開くだけでも熱量が伝わります。私のように目の小さい方でも眉を思いっきり上げると熱量アップです! イメージとしては「目で握手」をするように相手の目を見ると、熱量特盛りになります。リモートワークのオンライン会議などで熱量が伝わりづらい時にも、ぜひお試しください!

☆まつもと・ひでお 1961年東京都生まれ。国学院大学文学部卒業後、さだまさし氏の制作担当マネジャー、ガソリンスタンド経営を経て、45歳で外資の損害保険会社に入社。トップ営業マンとなり数々の実績を作る。現在は一般社団法人・日本ほめる達人協会専務理事を務め、企業セミナーなど多方面で活躍中。著書に「できる大人のことばの選び方」や「できる大人は『ひと言』加える」など。

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