【人生を変えることば選び】物事を斜に構えず見よう

2020年11月01日 10時00分

このコロナ禍においては、ついつい何事も斜に構えて見がちだが…(写真はイメージ)

【ほめ達・松本秀男 人生を変えることば選び】今年も残り2か月となります。今年はコロナ禍で、誰も経験したことのない一年になりました。仕事や暮らしがままならないことや不安なことがたくさんありますが、来年を少しでもいい年にするために、ことば選びで心の準備をしてまいりましょう。ものごとは見方次第でまったく違ったものになるということを今回はお伝えします。

 私が企業研修などでよくやるワークがあります。このワークは名付けて「斜に構える・斜に構えないワーク」。人はまったく同じものでも、「斜に構えて見る」か「斜に構えずに見る」かで、まったく違って見えてしまいます。

「斜に構える」とは、ことば通りに、斜めになってものを見る態度。腕組みして眉間にシワを寄せて、そのものを受け入れないよと、要するにダメ出しするような態度です。「斜に構えない」は逆でまっすぐにものを見ます。腕組みなどせず、眉間でなくてオデコに横シワで、そのものを受け入れるという、要するに、ほめるような態度です。

 よかったらご一緒に考えてみてください。

 例えば「セミ」を「斜に構えて」見て、思いついたことをどんどん語ってみる…。好き嫌いは置いておくのがルールです。「セミってうるさいし暑苦しい!」「見た目が気持ち悪い」「死んでると思ったらいきなり飛ぶ!」などなど、いくらでも出てきますね。

 では次に「斜に構えず」に語ってみる。「やっぱりセミは夏の風物詩だよね」「案外つぶらな瞳!」「短い命を生き切るパワーを感じる」

 どうでしょうか。セミの印象がまったく変わりますよね。このワークから分かることは、実は私たちはほめる達人にもダメ出しの達人にもなれるということ。ただ普段それを意識していないのがやっかいなだけです。

 このコロナ禍においては、ストレスもあり職場でも「斜に構える」傾向の方がもしかしたら多いかもしれません。

「あいつってさあ!」「この状況じゃさあ!」「どうせオレなんか…」と「斜に構える」ことも、自分を守るためには時には必要かもしれません。ただずっとそれでは、心も疲れてしまいます。ちょっと意識して「斜に構えず」ものごとを見るだけで、まったく違った価値やアイデアが見つかることも。
 終わり良ければすべて良しということばもあります。苦しかった一年の終わりに向けて、少し意識を変えて日頃発することばにも意識を向けてみると、心も楽になるはずです。

☆まつもと・ひでお 1961年東京都生まれ。国学院大学文学部卒業後、さだまさし氏の制作担当マネジャー、ガソリンスタンド経営を経て、45歳で外資の損害保険会社に入社。トップ営業マンとなり数々の実績を作る。現在は一般社団法人・日本ほめる達人協会専務理事を務め、企業セミナーなど多方面で活躍中。著書に「できる大人のことばの選び方」や「できる大人は『ひと言』加える」など。

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