【人生を変えることば選び】感染拡大続く夏だからこそ「TGIF」見つけよう

2020年08月20日 10時00分

【ほめ達・松本秀男 人生を変えることば選び】お盆休みも終わり、家族サービス疲れ?という方もいるかもしれませんね。そしてまだまだ暑い上に、コロナで相変わらずのマスクの着用、仕事帰りにちょっと一杯!というわけにもいかず、気分転換も簡単にはできません。

 こんな時こそ、ことば選びで一工夫。今回は身内の話で恐縮ですが、私の亡くなった母の話をさせていただきます。母は東京大空襲でも奇跡的に生き残り、父と結婚してからは父が建てた下町の小さなガソリンスタンドを支え、お客さまや近所付き合いに明け暮れて、時代の波にのまれて廃業するまで働きずくめの一生でした。

 わが母ながら、苦労の多い日々もあったはずです。ところが母の不機嫌な顔を私は見たことがありません。何があろうと穏やかに笑っておりました。

 ある時、そんな母には、自分の機嫌をよくする口癖、ことば選びがあると気付きました。それは、「ありがたいわねえ」「すごいわねえ」「面白いわねえ」「おかしい」。

 たとえば少しつらいことを言われたとしても、自分に気付きを与えてくれることなら「ありがたいわね」と感謝する。ちょっと信じられないような嫌な出来事も「すごいわね」と感嘆する。思いも寄らないアクシデントも「面白いわね」と感心するといった具合です。

 こうすると、自分とはまったく違う考えや行動の人が現れても「面白いわね」と笑い飛ばすことができるように。つまり何が起こっても(言われても)機嫌をマイナスに振らないようにすることができるのです。

 後から考えるに、こういったことば選びはおそらく出来事を客観的に見ることで、自分の感情がそこに巻き込まれないようにしていたのではないでしょうか? さまざまなつらい実体験を経たからこそ母は、そこから自分を守る術を知っていたのですね。

 さらにこれを英語にしたら面白いと、私は気づきました。

「ありがたいわねえ=Thanks!」「すごいわねえ=Great!」「面白いわねえ=Interesting!」「おかしい=Funny!」この頭文字をとると「TGIF」となります。

 なにかと顔をしかめたくなる出来事が多い昨今、そのたびに気に病んでいては体が持ちません。うまく気持ちを切り替えるためにも、自分なりの「TGIF」ことばを見つけてみてはいかがでしょうか。暑い夏も元気に乗り切りましょう。

☆まつもと・ひでお=1961年東京都生まれ。国学院大学文学部卒業後、さだまさし氏の制作担当マネジャー、ガソリンスタンド経営を経て、45歳で外資の損害保険会社に入社。トップ営業マンとなり数々の実績を作る。現在は一般社団法人・日本ほめる達人協会専務理事を務め、企業セミナーなど多方面で活躍中。著書に「できる大人のことばの選び方」や「できる大人は『ひと言』加える」など。