【人生を変えることば選び】職場の女性と気持ちよく向き合う方法

2020年06月11日 10時00分

【ほめ達・松本秀男 人生を変えることば選び】パワーハラスメントの防止策が企業に義務付けられた「パワハラ防止法」が1日から施行されました。パワハラに限らず、今や世の中はセクハラ、モラハラなど、ハラスメント(=嫌がらせ)全般に関して厳しい目が向けられていますが、線引きが難しいと感じている方も多いかもしれませんね。そこで今回は職場の女性と気持ちよく向き合える方法を伝授します。

 私の前職、外資の損害保険会社時代の話です。あるとき、同僚だった独身男性社員に質問されたことがあります。

「松本さんは若い女性社員に人気ありますよねえ。やっぱりほめてるんですか? 僕がほめるとセクハラとか言われちゃうんですけど」

 当時すでにパワハラやセクハラが社会問題でした。下手に女性に言葉もかけられないとなると、彼の伴侶探しには大きな痛手となるわけです。

「松本さん、女性のほめ方、教えてくださいよ!」

 その気持ち、とても分かります。ただ残念なことに、彼はもうその時点で“地雷”を踏もうとしているのはお分かりですよね?

「女性のほめ方」と言った時点で、職場の女性を「おんな」として見て、うまいこと言ってこっちへ向かせようという下心がミエミエです。男のそんな小さな下心をたくさん見てきた女性は「あ、セクハラ!」となってしまいます。働く女性たちはいまどき、男の小さな下心に付き合っている暇はありません。

「でも松本さん、女性が奇麗な格好してくるのは、やっぱり奇麗だねとか、かわいいねとか言われたいんじゃ?」

 これまた地雷。女性たちは既に私たち男の小さな下心のレベルははるかに超えています。すてきなライフスタイルで自己実現したい! そのためにビジネスパーソンとしても美しく装う。これが当たり前の思考となっているのです。

 例えば、当時私の上司だった女性は全身ブランド服に身を包み、タイトスカートには大胆なスリット、足元はヘビ革のピンヒールという、まさにイケイケの装いでした。シングルマザーでもあった彼女には、おそらくその服が戦闘服のようなものだったのでしょう。もうそのレベルだと、誰も「セクシー」とか言いません。美しき企業戦士です。仕事も各部署とやり合いながら、男の小さな下心などはね飛ばして歩いていました。

 そこから得た教訓は「見た目ほめるな! 仕事を、人をほめよ!」。性別問わず言えることですが、まずその人の存在、パーソナリティーを肯定することから人間関係の構築は始まると思います。

 一朝一夕には難しいかもしれません。ただ、小さな下心をいったん捨てると、不思議なぐらい職場の異性との関係もよくなります。結果モテちゃったりします。人生ってうまくできていますね!

☆まつもと・ひでお=1961年東京都生まれ。国学院大学文学部卒業後、さだまさし氏の制作担当マネジャー、ガソリンスタンド経営を経て、45歳で外資の損害保険会社に入社。トップ営業マンとなり数々の実績を作る。現在は一般社団法人・日本ほめる達人協会専務理事を務め、企業セミナーなど多方面で活躍中。著書に「できる大人のことばの選び方」や「できる大人は『ひと言』加える」など。