創刊43年目“孤高の巨乳専門誌”「BACHELOR」こだわりの世界…

2020年06月01日 14時00分

「バチェラー」は今年で創刊43年目に突入

【今、エロ本を見直そう(4)】短期集中連載「エロ本を見直そう」企画の第4弾は、創刊43年目に突入した“孤高の巨乳専門誌”にフォーカスした。「巨乳」という言葉が一般化するはるか以前から胸の大きい白人女性を中心に取り上げ、今もなおエロ本の売り上げ上位をキープする「BACHELOR(バチェラー)」(ダイアプレス)だ。その裏側をのぞいてみると、こだわりの世界が広がっていた――。

「外国人を扱ったエロ本で唯一生き残ったのが『バチェラー』です。作り手のこだわりを感じるし、撮り下ろしの写真が多いのも通をうならせるポイントです」と語るのは、エロ本事情に詳しい「芳賀書店」(東京・神保町)の3代目、芳賀英紀専務だ。

 バチェラーは創刊43年目と、現存するエロ本では日本最長。洋物系のエロ本が次々と廃刊に追い込まれる中、“最後のとりで”となるだけでなく、芳賀書店の「エロ本売り上げランキング」では常に上位をキープしている。

 そこで人気の秘密を探るべく白石弘編集長を直撃。すると大きく3つのこだわりが見えてきた。

【こだわり①=巨乳との距離感】単にヌードを並べるだけでなく、外国人モデル一人ひとりの国籍、SNSのアカウント、最新情報、スリーサイズ、ことブラのカップサイズに至っては「B107(36F)・W76・H91」「B92(32DD)・W60・H86」と米国のものを掲載するなど、よりリアルに感じられるよう工夫されている(ちなみに36Fは日本ではGカップ、32DDはFカップ)。

「海の向こうの遠い存在ではなく、モデルを身近に感じられるようにしたかった。そのために、ドイツの巨乳モデルを日本に呼んでファンミーティングを行ったりもした。ここまでやるのはウチぐらいじゃないですかね」

【こだわり②=欧米巨乳ネットワークと撮影】米国を拠点とする老舗巨乳雑誌「SCORE(スコア)」と提携し、新人モデルなどの最新情報を掲載しているが、強みは独自のネットワークを持っている点だ。

 以前は日本の通信社などから写真を取り入れていたが、時代の流れとともにその供給元が相次いで撤退。そこで「我々が独自に海外へ出向き、カメラマンや、エージェント、モデル個人とも接触して交渉するようになった」という。

 撮影も単に依頼するだけでなく、カメラマンには日本人の読者が喜ぶポーズやアングルを直接リクエストする。当然、苦労もあるそうで…。

「我々としては巨乳の立体感や質感を出したいので『陰影』が出るように撮ってほしいのですが、欧米は平面で撮るスタイルがオーソドックスで、そういう感覚はないんですね。ですから、我々のリクエストに応じてくれる一方で『アメリカにも写真を出さなきゃいけないから、全部そういう撮り方はできない』と言われることもありますね」

【こだわり③=バチェラー発のスター発掘】実はバチェラーから世界に羽ばたいた巨乳モデルがいる。その名はクロエ・ベブリエ。当時の東ベルリン(東ドイツ)出身で「ベルリンの壁崩壊とともに現れたスター」の異名を取る。

 現在51歳。活動は事実上のリタイア状態だそうだが、はちきれんばかりの119センチ(32K=日本のLカップ)のバストと人気は健在で、いまだファンから写真集発売を望む声が寄せられるほどだ。

「30年ほど前の話ですが、ベルリンの壁崩壊後、ドイツでヌードグラビアなどに出ていた彼女に注目。ウチに出てもらったところ、その号がバカ売れしましてね。欧米のカメラマンからもオファーが殺到して、雑誌の表紙を飾るなど国際的な人気になりました」

 ちなみに「バチェラー」が月12万部を売り上げ、人気のピークに達した1990~91年は、ちょうどクロエ人気に火がついた時期と重なり、「彼女の推進力によるところが大きかった」と振り返る。

 もちろん今も“バチェラーから世界へ”の野心は消えておらず、次世代のスター発掘に余念がない。白石編集長が現在注目しているのは、スリーサイズ以外のプロフィルが全て謎に包まれた「ミスティC.(ミスティ・シー)」なる巨乳モデルだ。

 2018年に仮面を着けた状態でヌードグラビアに登場。105センチ(75J=日本のKカップ)のバストでありながらウエストは62センチという超メリハリボディーが洋物ファンの心と股間をつかんだ。その後、約2年にわたる交渉の末、2020年5月号で仮面を外して素顔を披露。すると今度はその美貌に注目が集まり、話題となっている。

 エロ本の置かれている状況は厳しいが、白石編集長は「何年かに1人、ウチからスターが生まれてムーブメントを起こしてくれれば。そのためにもさらにネットワークを広げて、モデルを発掘したいと思っています」と力強い。エロ本の“日本最長記録”を更新し続けるバチェラーから今後も目が離せない。

★「洋物誌」国内唯一の生き残り=創刊時(1977年)のバチェラーは国内外の芸能情報が中心だったが、売り上げの落ち込みを機にアダルト路線へ。79年に巨乳専門誌へとシフトする。

 当時、洋物系のエロ本は20~30誌ほど刊行されていたが、その後、アダルト業界の発展とともに次々と廃刊。AV全盛となった2000年代には1桁まで落ち込み、08年には外国人ヌードの先駆け的存在だった「月刊プレイボーイ」が休刊。以降、定期販売(隔月)される洋物誌はバチェラーのみとなった。