【人生を変えることば選び】「ソレモアール!」で相手をいったん受け止める

2020年04月23日 10時00分

何かとギスギスしがちな今こそ使いたい言葉とは…(写真はイメージ)

【ほめ達・松本秀男 人生を変えることば選び】外出自粛で在宅勤務や休校になり、家族全員が家にいるケースが増えている今日このごろ。みんなのストレスがたまって、つまらないことで家庭内が「険悪!」な空気になったりしますよね。

 普段なら気にしないようなことも、「なんでそんなこと言うの!」「それ違うだろ!」とバトルになってしまう。「コロナ離婚」なんて言葉もあるとか。とはいえこの状況下では、やけ酒を飲み歩くわけにもいきません。

 そんな時に私が使っている“ことば選び”があります。相手がこちらの求めていることと違うことを言ったり、されたりした時に「おいおい、何それ!」と怒らず、相手も自分も救える言葉。部下の指導にも使える言葉です。

 ひとつは、「そうくるか!」。これ、まずはこちら側の怒りのガス抜きになります。少し笑いながら「お前も変わってるなあ~」と思えるような包容力が、自分の中に生まれます。

 言われた側も「あ、なんかこの人にとってはうれしくないこと? でもこの人、自分を認めてくれている」という安心感が生まれます。夫婦であれば歩み寄れたり、お子さんや部下であれば、その後にしっかりとアドバイスや注意ができたりします。

 さらにもうひとつは、ダジャレっぽく言うことがポイントとなります。「ソレモアール!」。聞いたことのある響きじゃないですか? 実はこれ、コメダ珈琲店の人気メニュー「シロノワール」に掛けた造語です。あの冷たいアイスと温かいデニッシュの調和のように、「相手との温度差や違いを楽しめるかも」と使い始めました。意図としては「それもあるねえ」「うんうん、それ分かる!」とさりげなく、相手をいったん受け止めることが狙いです。

 そもそも夫婦や親子、または仕事場の関係が「険悪」になるのは、売り言葉に買い言葉で、お互いにファイティングポーズになってしまうから。どちらかが拳を下げて笑顔になってしまえば、バトルになりません。「それもあるねえ!」といったん受け止める、相手の考えを「間違い」とせず「違い」と思えばいいだけ。人間力もアップします!

 実際に昔、私の上司で、この「ソレモアール!」を会議の席で連発される方がいました。その方がいると、みんなアイデアを活発に出し、すごく盛り上がりました。「それ違うなあ」と頭ごなしの否定ではなく、まずは受け止める姿勢を見せたことで部下にも安心感が生まれたのでしょうね。ことば選びでガス抜きしつつ、この緊急事態を心も体も元気で乗り切りましょう!

☆まつもと・ひでお=1961年東京都生まれ。国学院大学文学部卒業後、さだまさし氏の制作担当マネジャー、ガソリンスタンド経営を経て、45歳で外資の損害保険会社に入社。トップ営業マンとなり数々の実績を作る。現在は一般社団法人・日本ほめる達人協会専務理事を務め、企業セミナーなど多方面で活躍中。著書に「できる大人のことばの選び方」や「できる大人は『ひと言』加える」など。