【マーティ&風男塾 昭和ソングって素敵じゃん】ピンク・レディーはヘビメタだ!

2019年09月01日 17時00分

マーティ・フリードマンと風男塾の紅竜真咲(左)、桜司爽太郎

 昭和生まれのアラフォー~アラ還が懐かしむ日本の歌手や楽曲を、平成生まれ世代や外国生まれのミュージシャンはどう聴くのか? マーティ・フリードマンと風男塾の紅竜真咲、桜司爽太郎が日本の懐メロの魅力を分析していきます。今回のテーマもピンク・レディー。曲を聴きながら読んでみてください

【ピンク・レディー論(2)】

 ――マーティさんは「UFO」をギターで弾いたことがありますよね。どう思いましたか

 マーティ:昔、「ROCK FUJIYAMA」という番組で弾きました。この曲も米国にないタイプ。キメも入ってますね。「愛し合える話もできる」と「くちづけするより」の間の「デレレデレレ…ダダッダーン」です。前回も言いましたが、こういうキメは米国の歌に入ってないんです。

 桜司:間奏はどうですか。

 マーティ:ギターの基礎っぽいたいした演奏ではないけど、弾くのは楽しいです。それよりイントロの「ダッダッダ」というリフ、これヘビメタ風ですね。日本の曲って1970年代から、ヘビー、パワフル音楽の心が入ってるんです。演歌もそうです。演歌ってかなりヘビーですよ。

 紅竜:「モンスター」はどうですか?

 マーティ:すぐヘビメタにできますよ。

 ――ちょっと聴いてみましょう

 桜司:最初にマイケル・ジャクソンの「スリラー」みたいな笑い声が。

 ――「スリラー」の4年前、78年の曲ですね

 マーティ:笑い声の後、このイントロは完全にメタルですよ。典型的なメタルのコード遣いです。「ブラック・サバス」の曲みたい。

 ――ブラック・サバスはオジー・オズボーンがボーカルを務めたバンドで、70年デビュー。ヘビメタのルーツといわれてます

 紅竜:「ウォンテッド」もメタルっぽくないですか。

 マーティ:出だしで2人が「私の胸の」と歌うバック、この「ジャーン」はメタルのパワーコードの解釈ですね。リフもとてもメタルです。なぜメタルに聞こえないかというと、ギターの音が小さく、ボーカルが大きい、それにホーンが入ってるからです。この曲は途中からの明転が素晴らしいですね。

 桜司:ピンク・レディーってヘビメタなんですか!?

 マーティ:今出た3曲ともメタル要素が入ってます。今も昔も、アイドルの曲を作ってる人たちは、部屋で一人の時は“どメタル”を聴いてると思います。ギターを弾くヤツは、だいたいハードロックかメタルが好きです。ポップミュージックじゃない。でもメタルでプロになっても売れないから、「曲作って」と頼まれた時に、どメタルの風味をアイドル曲に注入するんですよ。それはこのころから始まったと思います。

 紅竜:ピンク・レディーはちょっと変わった感じの曲も多いですよね。

 マーティ:ちょっとコミカルな感じが入ってるから、一歩間違えたらダサい曲なんだけど、そうならないのは2人の歌のおかげです。2人が歌うことで説得力が生まれてます。アイドルの曲はダサいのが多いけど、命をかけて歌ってくれるから“キュン”とくるんです。ミーさんとケイさんはすごいですよ。

 紅竜:風男塾にも…。

 マーティ:僕が作った曲は特にダサいかも(笑い)。でもダサいエッセンスが親近感も生みます。

 桜司:頭に残りますね。

 マーティ:ピンク・レディーみたいなアーティストは、あのころも今も米国にはいません。特別で独特な存在です。

☆マーティ・フリードマン=米・ワシントンDC出身のギタリスト。1990年から2000年までメガデスに在籍した。04年から日本に拠点を移し活躍中。風男塾のシングルカップリング曲「Excuse You!」を作曲&プロデュース。

☆ふだんじゅく=男装ユニット。「人を元気にする」という活動理念のもと、歌やパフォーマンスを行うほか、男性ファッション誌のモデルも務めている。11月6日にニューシングル発売予定