思わず一緒に歌いたくなる尾崎豊ソング

2019年08月03日 10時00分

尾崎豊の魅力を語ったマーティ・フリードマンとPyxisの豊田萌絵と伊藤美来(手前)

【マーティ&Pyxis昭和ソングって素敵じゃん】昭和生まれのアラフォーからアラ還が懐かしむ日本の歌手や楽曲を、平成生まれ世代や外国生まれのミュージシャンはどう聴くのか? 昭和歌謡と戦隊モノが好きな声優ユニット・Pyxis豊田萌絵と伊藤美来、米国出身のギタリスト、マーティ・フリードマンが日本の懐メロの魅力を分析。Pyxisと尾崎豊を語ります。

【尾崎豊論】
 ――今回は豊田さんが名前を挙げた尾崎豊。曲は「十七歳の地図」です。イントロを聴くとブルース・スプリングスティーンの「Born to Run(邦題=明日なき暴走)」を思い出します

 マーティ:ベルの使い方がスプリングスティーンっぽいですね。豊田さんがファンになったきっかけはなんですか?

 豊田:私、反抗的な心がある子供だったので、歌詞や世界観にどハマリしました。今は欅坂46が大人社会に対する反骨精神を持った歌を歌っていて、欅ちゃんが好きです。

 マーティ:それいい理由ですね。

 豊田:尾崎さんは危うさも魅力のひとつですよね。「I LOVE YOU」も好きです。

 ――ちなみに尾崎が亡くなったのは1992年。豊田さんが生まれる3年前、マーティさんが日本に住む12年前です。マーティさんはどう見ますか

 マーティ:彼はかっこいいですよ。イケメンで曲も覚えやすいし、反骨精神とか、当時はいろんな要素が合わさって人気になったんでしょう。実は彼の「I LOVE YOU」を必ずライブでやります。初めて聴いた時に、感動的な曲だからギターですてきな解釈ができると思ったんです。

 ――反応は

 マーティ:メロディーを弾くだけで泣いてくれる人がいます。歌詞がシンプルでメロディーが優しい。緩やかなテンポで音数が少なく、記憶や想像力を刺激するんだと思います。

 ――ボーカルはどうですか

 マーティ:僕が前から言っている“ヘタウマ”ですね。下手という意味じゃなく、うますぎないからなじみやすい。一緒に歌いたくなる歌です。

 ――この対談を通して「うますぎないのが日本の歌手の魅力」という話が何度も出ました。2人はどう思いましたか

 豊田:私もマーティさん寄りの考えでアイドルが好きなんです。

 伊藤:声優の仕事でキャラクターとして歌う時は、音程よりお客さんがどう捉えてくれるかを考えます。その歌がヒットすることもあるから、“ヘタウマ”の魅力はよくわかります。

 マーティ:さすがですね。うまく歌うことより、キャラクターの良さやニュアンスを守るのを優先するんですね。そういう考え方を持っていてほしい。そこからオリジナルな個性が生まれます。

 伊藤:私は音楽にすごく詳しいわけではなかったけど、マーティさんとお話しして、日本の音楽の魅力が海を越えて伝わっているとわかって、日本人としてうれしかったです。

 豊田:音楽の楽しみ方が違って、欧米は聴いて楽しむ、日本は一緒に歌うという話はなるほどと思いました。

 マーティ:今、いろんなバンドが海外で頑張っているし、海外の人がネットで日本のアーティストを発見しています。これからも日本の影響が海外に広がっていくと思います。

(次回からは風男塾が登場)

☆マーティ・フリードマン=米国・ワシントンDC出身のギタリスト。1990年から2000年までメガデスに在籍した。04年から日本に拠点を移し活躍中。

☆Pyxis(ピクシス)=若手人気声優の豊田萌絵(とよた・もえ=1995年3月15日生まれ、茨城県出身)と伊藤美来(いとう・みく=1996年10月12日生まれ、東京都出身)によるユニット。2016年にアルバム「First Love 注意報!」でメジャーデビュー。4thシングル「恋せよみんな、ハイ!」が発売中。