脱退どころか退所も――。ジャニーズの人気グループ「関ジャニ∞」のメンバー・渋谷すばる(36)が「グループ脱退へ」と13日発売の写真週刊誌「フライデー」が報じ、波紋が広がっている。渋谷はメインボーカリストとして活躍。グループに所属しながらソロアーティストとしても活動してきたが、近々、脱退が発表されるという。さらに、本紙の取材では脱退だけでなく、ジャニーズ事務所も辞める方向で動きがあることがわかった。

 渋谷は関ジャニでデビューする前の関西ジャニーズJr.在籍時から人気を集め、滝沢秀明とともに「東の滝沢、西の渋谷」と言われるほどだった。関ジャニのメンバーとしてデビューしてからは、高く評価される歌唱力でグループをけん引。ジャニーズ事務所内でも人気グループとなった。そんな渋谷がグループを脱退するという。

「フライデー」によれば、もともとミュージシャン志向の強い渋谷が、大阪のお笑い要素の強いグループの方向性についていけなくなったという。

 ある音楽関係者は「ジャニーズ内でも歌唱力はピカイチといわれていましたが、渋谷はロックをやりたがっていた。関ジャニの曲はJ―POPなので、昔から音楽面では他のメンバーとは一線を画す存在だった」。

 だからこそ、事務所も渋谷の意思を尊重するように、ソロアーティストとしてもデビューさせ、シングル曲をリリースしたこともある。

「ソロシンガーとしてツアーもやっていたし、ステージでも生き生きとしていたし、グループでのコンサートとは一味も二味も違ったものを見せていた」と話すのは前出の関係者だ。

 ならば、これまで通り、グループとソロの両輪で活動をしていけばよさそうなもの。わざわざ脱退する必要もないように見えるが、ある制作会社関係者はこう語る。

「グループにいればバラエティー番組などもやっていかないといけないし、その辺の活動は彼はどうしても苦手だったようです。2015年に主演した映画『味園ユニバース』のときもテレビの情報番組に宣伝で出演した際、ほとんどしゃべることなく『無愛想』と叩かれたこともあったが、本人はどうしても耐えられなかったのでは? そういう部分も脱退する理由かもしれない。ただ、この無愛想さも音楽となると話は別。人が変わったかのように冗舌になるんですけどね」

 しかも、渋谷の意思は脱退だけにとどまらず、ジャニーズ事務所からの退所もあり得るものだというから穏やかではない。

 ある芸能プロ幹部は「渋谷と事務所幹部の間で半年以上も前から話し合いが行われてきて、退所の方向で話は進んでいるようですね。ソロアーティストとしてのみ活動して、なにも事務所まで辞める必要はないだろう、という話も出たそうですが、本人はもうちょっと自由な音楽活動をしたい意思が強いようです。他のバンドと組んでやってみたい思いがあるのかもしれません」という。

 脱退は既定路線、ジャニーズも退所となると、関ジャニ∞のアーティスト性に大きな狂いが生じかねない。

「メインボーカルの損失もそうですが、渋谷は関ジャニにシングル、アルバムを含めて多くの楽曲を提供している。今後、どういう形で事務所と関わっていくかはわかりませんが、ある種、1人の“わがまま”で退所を許して、楽曲提供だけは認めるなんてこともしないでしょうから、渋谷の退所は関ジャニとの絶縁を意味する。グループとして音楽面でのダメージは大きいでしょうね」(前出の音楽関係者)

 渋谷が抜けることで関ジャニともども本人もうまく再出発できればいいのだろうが、そんな良い結果になるかどうかは未知数だ。